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平成29年(2017年)12月20日(水) / 日医ニュース

世界医師会欧州地域終末期医療シンポジウムに出席

世界医師会欧州地域終末期医療シンポジウムに出席

世界医師会欧州地域終末期医療シンポジウムに出席

 世界医師会(WMA)欧州地域終末期医療シンポジウムがバチカン市国において、11月15、16の両日ドイツ医師会、教皇庁生命アカデミーの協力の下、「終末期医療End of Life Questions」をテーマに開催された。
 WMA会長として出席し、あいさつを行った横倉義武会長は、平成27年4月のWMAオスロ理事会における終末期医療の議論の中で、日本では尊厳死の議論が長年にわたり行われていることを示し、WMAとして改めてこのテーマについての考えを明確にしていくことの必要性を訴えるとともに、このことがWMA各地域における終末期医療の会合の開催につながったことを紹介した。
 また、本年9月、アジア大洋州医師会連合(CMAAO)東京総会における同テーマのシンポジウムでは、アジア諸国にはさまざまな宗教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、仏教、道教、儒教など)が存在し、輪廻転生を認めるもの、絶対神を敬うものなど死生観も多種多様であり、宗教が終末期のあり方にも影響していること、また、膨大な人口、家族、地域共同体の結び付きが非常に強固であり、終末期医療における意思決定にも関わっていることが報告されたと述べた。
 本シンポジウムには、フランシスコ教皇からメッセージが寄せられた他、WMA欧州地域各国医師会、欧州における医療、法律、緩和ケア及び医療倫理の各専門家、神学者、哲学者などが参加。患者の権利と治療の制限など、終末期医療に関する世論への理解を深めるための議論が行われた。
 その他、バチカン滞在中には、中村芳夫特命全権大使の招待による天皇陛下誕生レセプションに参加した。
171220f2.jpg また、横倉会長は往路でアゼルバイジャンを訪問し、香取照幸特命全権大使の紹介の下、同国の小児リハビリセンター、国立腫瘍センターの視察、アビド・シャリホフ副首相他、外交、保健各省幹部との面談を行った。
 同副首相は20年来にわたる両国の関係強化及び相互理解の促進における功績により、平成28年春の外国人叙勲で旭日大綬章を受章するなど、特に日本との関わりが強い。面談では医療分野において病院の建設や医療機器の導入、教育を目的とした人的交流等について、日医への期待が寄せられた。
 更に、同日夜には、同副首相主催による夕食会に出席し、親睦を深めた。

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