平成29年度3カ所目となる「日本医師会テレビ健康講座―ふれあい健康ネットワーク」の収録が3月3日、山形県医師会並びに山形放送の協力の下、テレビ局内で行われた。
番組は、「『がん検診は受けていない』というアナタへ~早期発見・早期治療が命を救う~」をテーマに、「時間がない」「怖い」と言って検診を避けてきた女性達が受診するまでをドラマ仕立てとし、解説とリポートのVTRを交えつつ山形県のさまざまながん対策について紹介する内容となっている。
VTRで出演した同県健康福祉部医療統括監の阿彦忠之医師は、胃がん・大腸がん・肺がん・乳がん・子宮頸がんの検診を中心に解説。
特に乳がんと子宮頸がんは働く女性のために休日検診を、また、若い世代にもがん検診に関心をもってもらうために"ワンコイン健康教室と検診・検査"を実施していることを報告した他、がんから身を守る健康習慣として、①禁煙②節酒③食生活の見直し④運動⑤適正体重の維持―の五つを挙げた。
更にVTRでは、"ピアサポーター"(がん体験者が治療中の仲間を精神面からサポートする)活動や、購入費用の助成金を受けられる"医療用ウイッグ"と"薬剤性脱毛ヘアサポート認定美容師"、「がん総合相談支援センター」など、がんと共に生きるために実施されているケア活動の実際も紹介した。
また、番組に出演した德永正靱同県医師会長は、「全国的に見ると山形県のがん検診の受診率は高いものの75歳未満のがん死亡率では中間くらいになってしまう、つまり50%程度の受診率を100%に近づけていく必要がある」と指摘。「年に一度のがん検診を定例行事とし、かかりつけ医の下で定期的に健診や健康管理の相談を続けて欲しい」と呼び掛けた。
同じく番組に出演した道永麻里常任理事は、受診率向上のためにも、日頃から何でも相談できるかかりつけ医をもつよう勧めた上で、「日医としても患者さん達に寄り添った取り組みを引き続き推進していきたい」と述べた。
なお、番組は3月25日(日)午前6時30分から、山形放送で30分番組として放映された。