平成30年(2018年)10月5日(金) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース
サイバーセキュリティ 重要インフラにおける日医の医療セプター事務局の活動を報告
石川広己常任理事
定例記者会見 9月12・19日
石川常任理事は、サイバーセキュリティ重要インフラにおける日医の医療セプター事務局の活動について説明した。
同常任理事は、初めに、医療分野の「情報共有・分析機能(セプター)」としての「医療セプター」が平成19年度に整備され、日医はその際、構成員として名前を連ねていたが、この度、厚生労働省からの依頼に基づき、医療セプターの事務局を担うことになったことを報告した。
「セプター(CEPTOAR:Capability for Engineering of Protection,Technical Operation,Analysis and Response)」とは、重要インフラ事業者等の情報共有・分析機能及び当該機能を担う組織のことである。
重要インフラサービス障害の未然防止、発生時の被害拡大防止・迅速な復旧及び再発防止のため、政府等から提供される情報について、適切に重要インフラ事業者等に提供し、関係者間で情報を共有することによって、サービスの維持・復旧能力の向上に資する活動を目指している。
セプターは「医療セプター」以外にも、情報通信、金融、航空、鉄道、電力等、各重要インフラ分野に存在し、全部で14分野18セプター(7月25日現在)がそれぞれ活動している。
同常任理事は、「医療セプター」の構成員が日医の呼び掛けにより、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会、四病院団体協議会、日本病院団体協議会など17機関になったこと等、その内容を詳細に説明。
政府の推進体制としては、内閣官房長官を本部長とする「サイバーセキュリティ戦略本部」と、その事務局である、内閣官房の「内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)」が中心となって、①先導的取組の推進②オリパラ大会も見据えた情報共有体制の強化③リスクマネジメントを踏まえた対処態勢整備の推進―の三つを重点とした「重要インフラの情報セキュリティ対策に係る第4次行動計画」に基づき、NISCが、各重要インフラと関係省庁や関係機関との調整・連携を図りながら進めていると述べた。
最後に同常任理事は、今後の活動について、NISCを中心とした政府全体の推進体制の下、「第4次行動計画」に基づき、日頃の情報セキュリティの精度向上や、2020年のオリンピック・パラリンピックの開催に向けた体制の強化を進めるとともに、医療関係団体並びに都道府県・郡市区等医師会と共に医療機関における情報セキュリティを推進していきたいとの考えを示した。
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