日医定例記者会見 7月24日
横倉義武会長は、7月21日に行われた第25回参議院議員選挙の結果を受けて、日医の見解を公表した。
まず、同会長は、政権与党が改選過半数を上回る議席を獲得した今回の選挙結果について、引き続き安定した政権基盤が確立されたとするとともに、「選挙前の各種世論調査では、有権者が社会保障政策を最も重視していると報じられていたが、自由民主党は比例区における社会保障関係の候補者10名で120万票超を獲得しており、医療や介護に国民の関心が極めて高いことを表している」と述べた。
日本医師連盟の組織内候補として自由民主党の比例区から立候補していた羽生田たかし氏が2期目の当選を果たしたことには、「すべての人にやさしい医療・介護が提供できる社会の実現に向けて、より一層活躍されることを期待している」とする一方、当選したことで良しとせず、伸び悩んだ得票数について分析をするとともに、地域の実情について、都道府県においても分析が必要であるとし、それを踏まえて医政活動のあり方を抜本的に見直していく必要があるとした。
具体的には、まず、若手医師に日医の考え方について一方的に理解を求めるのではなく、若手医師の意見を吸い上げていく組織に変えていくことを考えているとした他、「市町村議会議員や都道府県議会議員にも医療の問題点を共有して頂くことも大切であり、地方議会議員に医師会の考え方を理解してもらうための取り組みを進めていかなくてはならない」と指摘。
その一例として、(1)医師会と医師連盟との更なる連携強化、(2)病院を始めとした医療機関等の若い医師への積極的なアプローチ、(3)地域医師会と地方議会議員との日常的な連携―などを挙げた。
最後に、同会長は、「本年10月には消費税率が10%に引き上げられ、年末に掛けては2020年度の診療報酬改定に向けた議論とともに、来年の『骨太の方針2020』に向けて厳しい議論が行われることが予想される。日医は、国民が必要な医療を過不足なく受けられるよう、今後も強く主張していく」との考えを示した。
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日本医師会総合医療政策課 TEL:03-3946-2121(代)