日医定例記者会見 10月16日
釜萢敏常任理事は、会内の地域医療対策委員会でこのほど、中間答申を取りまとめ、10月15日に中目千之委員長(山形県医師会長)から横倉義武会長に提出したことを報告した。
本中間答申は、横倉会長からの諮問「今後の地域における医療提供体制に向けた医師会の役割~地域医療構想、医師確保対策等を中心に~」を受け、平成30年11月21日の第1回委員会以来、5回の委員会を開催して検討を重ねた結果を、各地域の現状を踏まえて取りまとめられたものである。
その中では、「医師確保計画策定ガイドライン」並びに「外来医療に係る医療提供体制の確保に関するガイドライン」に関する要望として、「医師偏在指標」「外来医師偏在指標」は制約のある条件下で策定されたものであり、その「指標」に基づいて都道府県が画一的、機械的に医師確保計画を立てることは地域の実情にそぐわない懸念があると指摘。「指標」はあくまで参考値であることを改めて確認し、この指標を活用することで医師の偏在対策に役立つかどうかを現場で確認していく他、それぞれの地域の取り組みを制限するものではないことを改めて周知するとともに、過疎地域の医療を担っている医療機関やかかりつけ医に対する優遇策についても検討することを要望している。
また、3年間隔で実施される医師少数区域と呼ばれる地域の医師数を引き上げる目標に合わせて計画することに対しても、そのことが地域の状態を改善するものかを見極める必要があるなどの意見が盛り込まれている。
同常任理事は、日医でもこれまで、医師偏在指標や外来医師偏在指標は「参考」であり、議論を実施するために活用するものであると、繰り返し述べてきたことを改めて説明。「都道府県には、地域の実情を踏まえて地域に合った計画を策定頂きたい」と述べるとともに、厚生労働省に対しても本中間答申の内容を踏まえた通知等を発出してもらえるよう、要望していく考えを示した。
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