閉じる

令和2年(2020年)6月11日(木) / 「日医君」だより / プレスリリース

消毒用アルコールの譲渡式

 株式会社資生堂から日医へ、アルコール消毒液20万本が寄贈されることとなり、6月10日、日医会館で譲渡式が行われた。資生堂からは今年5月にもアルコール消毒液1万本と、医療従事者への支援としてスキンケアセットの寄贈を受けており、アルコール消毒液の支援は今回が2回目となる。

 当日は、実際に寄贈されたアルコール消毒液のボトルが魚谷雅彦(株)資生堂代表取締役社長兼CEOから、横倉義武会長からは感謝状がそれぞれ手交された。

 あいさつした魚谷(株)資生堂社長兼CEOは、まず、「医療現場で日々献身的に働く医療従事者の皆様に対して感謝申し上げる」と謝意を示した上で、「新型コロナウイルス感染症が日々拡大をしていく中で、資生堂が持っている技術や知見を活用して何か役に立てることはないかと検討を行い、現場の社員の意見の下、医薬部外品としての効果がありかつ肌に優しい資生堂のこれまでのスキンケアの知見もいかしたアルコール消毒液を提供すべく開発を大至急進めた」と寄贈に至った経緯を説明。

 「今回の寄贈は医療現場の方々を想った現場の社員の声から始まったものであり、その気持ちをぜひとも医療従事者に届けたいと考え、日医に提供させて頂くことにした。少しでも現場の医療従事者や患者の方々、そして社会の役に立つことができれば幸いである」と述べるとともに、今後も現場が困ることのないよう、引き続き供給体制を強化していく考えを示した。

 これに対し、横倉会長は、医療現場では、アルコール消毒液を始め医療防護具等が現時点においても未だ不足している状況にあることを改めて説明し、医療物資を輸入に頼っている日本の現状を憂慮。「今後の有事の際を考える時、国産・輸入のハイブリッド体制で使用できるよう、環境整備を考えておかなければ安全保障に影響しかねない」と指摘。

 日医としても4月に、梶山弘志経済産業大臣に医療物資の国内生産の支援を要望した結果、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」において「国産化の検討を進める」との方針が示された。その後、各都道府県の経済産業省の産業局と厚生労働省の都道府県の担当者、都道府県医師会が協力して医療に必要な物品の調整を行う仕組みとして、産業界と連携した医療物資増産等のサポート体制の枠組みができたことを説明し、今後も経産省や厚労省と連携を密にして医療物資の提供を行っていきたいとした。

 その上で、横倉会長は、「今回のように現場が本当に必要としている物資を寄贈頂いたことはありがたく、心から感謝申し上げる」と述べるとともに、前回同様、都道府県医師会を通じて、消毒用アルコールが不足している現場に早急に届ける意向を示した。

戻る

シェア

ページトップへ

閉じる