長島公之常任理事は7月3日から続いた大雨により、九州地方を始めとした地域に発生した豪雨災害への対応として、日本医師会災害医療チーム(JMAT)を派遣することを決めるとともに、会内の救急災害医療対策委員会が取りまとめた「新型コロナウイルス感染症時代の避難所マニュアル」を都道府県医師会に送付したことを報告した。
同常任理事は、まず、「犠牲になられた方のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々には心からお見舞い申し上げる」と述べた上で、日医では、4日に気象庁が熊本県と鹿児島県に大雨特別警報を発表して以来、両県医師会等と緊密に連絡を取り、被害状況を確認してきたことを説明。
熊本県医師会が、5日に県南地域に現地視察を行い、7日には状況を把握・評価するため「先遣JMAT」を人吉市に派遣した結果、医療支援が必要であると判断されたため、9日以降、熊本県医師会よりJMATが派遣される予定であることを報告し、今後、被災地のニーズに合わせてチーム数や派遣先を調整していくとした。
なお、当面は被災地の県医師会が編成する「被災地JMAT」で対応が可能であるとし、現時点では日医として、県外からの「支援JMAT」の派遣を要請する事態には至っていないものの、状況に応じて支援を強化していくとの認識を示した。
長島常任理事は、「今回の災害はわが国において新型コロナウイルス感染症の感染が拡大してから初の災害対応となるが、今シーズンの豪雨災害はまだ始まったばかりであり、今後も豪雨災害が予測された段階から、各都道府県医師会と密な連携を取り、迅速な対応がとれるようにしていきたい」と強調した。
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