令和3年(2021年)7月8日(木) / 「日医君」だより / プレスリリース
日本医師会新型コロナワクチン接種人材確保相談窓口―職域接種の現況アンケート調査結果について―
神村裕子常任理事
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神村裕子常任理事は7月7日の定例記者会見で、医師や看護師のワクチン接種人材と、職域接種を計画する企業・団体をマッチングするために、日本看護協会の協力を得て設置した「日本医師会新型コロナワクチン接種人材確保相談窓口」(以下、相談窓口)の問い合わせフォームにアクセスした企業・団体約600件を対象として実施した現状調査の結果について報告した。
同常任理事は、今回の調査の目的について、6月8日から厚生労働省が申請受付を開始したものの、申請急増によりモデルナ社製ワクチンの予定数に迫ったため、25日午後5時に受け付けがいったん休止の措置が取られたため、日本医師会として、この措置の影響も含め、マッチングの枠組みを利用した企業・団体の接種に向けた進捗状況を確認するために行ったと説明した。
調査期間は6月29日~7月2日の4日間で、およそ4割に当たる243件から回答を得た。質問・回答内容は以下のとおり。
(1)職域接種申請を済ませたか
申請済みは140件で、その内受理されたのは99件。残りの41件は厚労省からの連絡待ちであるが、受理の状況は不明。
(2)ワクチンの配送期日(受理済みの99件中)
1.申請どおりの期日に配送が見込まれると連絡ありが28件、2.申請した期日よりも遅れると連絡ありが6件、3.配送期日は未定と連絡ありが29件、4.全く連絡がないが36件で、3.と4.(65件・期日未確定)が占める割合は65.6%にのぼった。
(3)ワクチンの配送予定量(受理済みの99件中)
申請どおりの本数を確保できたが28件、申請より少ない本数を確保できたが4件、本数についての連絡を受けていないが67件。
以上のアンケート結果を踏まえて、同常任理事は「職域接種申請が受理されたものの、ワクチンがいつ、どれだけ届くのかについて厚労省からの連絡がなくスケジュールが確定できない他、職域接種実施の可否そのものが不透明となっているため、企業や団体間に困惑が広がっている様子が伺える」とするとともに、こうした状態が、医師や看護師など、接種に協力する意思を示していた担い手についても、日程の再調整が必要となるなどの影響を及ぼしていることに危惧を示した。
その上で、同常任理事は今回の状況を解決するため、「職域接種実施の可否にかかわらず、国や厚労省には、ワクチン供給の量や日程について、見通しを含めた情報を適切かつ速やかに提供して欲しい」と要望した。
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