中川俊男会長は1月26日、当日開催された中医協総会において、「重症度、医療・看護必要度」と「オンライン診療」について公益裁定がなされたことに対する日本医師会の考えを明らかにした。
中川会長は、まず、今般の診療報酬改定率について触れ、「全面的に満足できる水準とまでは言えないが、プラス改定であったことについて率直に評価をしている」とした上で、中医協の議論においては、診療側から新型コロナウイルス感染症で傷ついた医療提供体制を支え、建て直すための主張を重ねているところであると現状を説明。
公益裁定が行われた「重症度、医療・看護必要度」については、「新型コロナウイルス感染症への対応で医療機関に大きな負荷がかかっている中で、見直しを行うべきではないと主張してきたが、結果的に見直しが行われることになったことは残念である」と指摘。その一方で、地域を支える中小病院に一定の配慮がなされたこと等は評価したいとし、「今後の中医協においては、コロナ医療と通常医療の両立に立ち向かっている医療機関の頑張りに応えるべく、具体的な見直し内容を決めていってもらいたい」とした。
また、「オンライン診療」に関しては、あくまで対面診療の補完であるとの日本医師会の考えを改めて説明。「今回、オンライン診療が、対面診療との比較において、触診・打診・聴診等が実施できないものであることが明確化されたことは評価したい」と述べた。
『オンライン診療ガイドライン』に基づいた医師・患者間の時間・距離要件の継続は認められなかったことについては、「当ガイドラインは、オンライン診療の進め方についての基本的な指針ではあるものの、保険診療として実施し、地域医療を守っていくためには、診療報酬としての必要な設定を置く必要もある」とし、今後は、こうした点を検証し、問題があれば、即座に対応することを要請した。
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