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令和4年(2022年)2月4日(金) / 「日医君」だより

堀内大臣にワクチンの円滑な供給と医療機関の事務作業負担の軽減を求める

 中川会長は2月3日、釜萢敏常任理事同席の下、日本医師会館において堀内ワクチン接種推進担当大臣と会談を行った。

 冒頭のあいさつで、堀内大臣は昨年12月からワクチンの3回目接種(追加接種)を開始し、その総接種回数は約555万回となったこと、1日接種回数も50万回を超えたことなどを報告。「ワクチン接種も徐々にではあるが本格化しつつある」として、全国の医療従事者に感謝の意を示した。

 その上で、堀内大臣はより多くの国民に接種してもらうためには、追加接種の必要性や交互接種に関する情報発信が特に重要になると指摘。身近なかかりつけ医から提供される情報が一般の方にとっては信頼性が高く、最も説得力があるとして、日本医師会に対して、政府が作成しているリーフレットや動画などを会員の先生方に活用してもらい、追加接種の効果や安全性に関する周知を行ってもらいたいとして、協力を求めた。

 引き続きあいさつした中川会長は、その時々に応じて柔軟な接種の前倒しなど、迅速な決断を頂いていることに感謝の意を示した上で、現時点で全国民の約8割が2回接種を済ましている一方で、必ずしも追加接種が進んでいないことに懸念を表明。その要因の一つに交互接種についての十分な情報提供がなされていないことがあるとして改善を求めた。

 ワクチン接種については本人が納得、同意した上で(15歳以下は保護者の同意が必要)、接種希望者が速やかに接種を受けられることが大切だとし、日本医師会としても公式YouTubeチャンネルに動画を掲載するなど、ワクチン接種の推進と接種を受けるかどうかの判断をするための、必要かつ正確な情報発信を行っていく意向を示した。

 更に、地域の医療機関からはワクチン供給の先行きに不安の声が常に上がっていることを説明し、「ワクチンさえあれば、現場の医療機関はしっかりとワクチン接種を遂行できる」として、ワクチンの円滑な供給とともに、接種機関の事務作業の負担軽減を求めた。

 その後の意見交換では、中川会長がモデルナ製のワクチンについて、当初副反応に関する報道が多くなされたことで国民に不安感が残っているとして、その解消に向けた協力を要請。釜萢常任理事は日本医師会が制作中の動画の中では、(1)ファイザー製ワクチンを2回接種した人の場合、3回目はモデルナ製を接種した方が抗体価の増加がみられること、(2)現在のワクチンでもオミクロン株への効果が期待できること―などを説明していることを紹介するとともに、引き続き、どの製薬企業のワクチンかで心配するよりも早く接種することが大切であることを強調していきたいとして、国からもそれらの点に関する情報発信を求めた。

 これらの要望に対して、堀内大臣は「国としても、しっかり行ってきたい」と述べるとともに、日本医師会が動画を制作していることについては「大変心強い」として、感謝の意を示した。また、ワクチンの供給に関しては、4月までには8500万回分のワクチンを供給していくことなどを説明し、理解を求めた。

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