中川俊男会長は3月9日の定例記者会見で、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻により、ウクライナ国民に大きな被害が出ている現状を憂慮。世界医師会によるウクライナ国民の医療支援を目的とした寄附金の募集に呼応し、1億円の寄附を行うことを決定し、直ちに世界医師会に送金したことを報告した。
また、都道府県医師会を通じて、全国の医師会と医師会員に対して寄附金を募ることも合わせて発表した。
会見の中で中川会長は、ウクライナ医師会から要請を受けた世界医師会が、欧州医師会フォーラム、欧州常設委員会と共に医療支援体制を確立し、その活動原資となる「ウクライナ医療支援基金」を設立したことを紹介。また、世界医師会では、ウクライナにおける医薬品や医療物資の極端な不足ばかりでなく、医療施設への攻撃が増加していることを懸念していること、更に、ウクライナからの避難民を受け入れる隣接国の医療制度への影響を考慮し、避難民に対する医療支援にも医療物資や資金が活用されることなどを説明した。
その上で、中川会長は、「日本医師会の寄附金による支援がウクライナに確実に届き、ウクライナ国民の医療に貢献すること、そして一人でも多くの命が救われることを願ってやまない」と強い思いを述べた。
なお、今回の日本医師会による1億円の寄附を公表した中川会長の記者会見の内容は、世界医師会に同日報告され、プレス・リリースとして世界に向けて発信された。
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