日本医師会はこのほど、中川俊男会長名でウクライナからの避難民に対する医療等の支援に関する松野博一内閣官房長官宛ての要望書(下掲)を取りまとめ、6月3日には今村聡副会長が衆議院第一議員会館の木原誠二内閣官房副長官のもとを訪れ、要望書を手交した(写真)。
今村副会長は、EU加盟国ではウクライナ避難民を対象に、医療を含めた社会的保護の提供が義務付けられ、その費用は無償としているのに対し、日本では身寄りがない避難民に限り政府が医療に係る実費負担を支援しており、これらを踏まえて各自治体が追加した支援をしている現状を指摘。身寄りの有無にかかわらず、公的保険が適用されるまで政府が医療費を負担することや、公的保険適用後の自己負担等の支援、メンタルヘルスを含む健康管理体制の支援の他、国や自治体による医療支援体制・法的手続きなどについての丁寧な説明等を求めた。
木原副長官は、「日本財団が身寄りがある人を中心とした大規模な支援を行っており、政府はそれを補完する形で身寄りがない人へ支援を行っている」と説明した上で、状況を精査して対応していく意向を示した。
令和4年6月3日 内閣官房長官 松野 博一 先生 日本医師会 会長 中川 俊男 ウクライナからの避難民に対する医療等の支援について ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が生じてから約3カ月が経過し、ウクライナからの避難民は5月29日時点で1,122人に上り、うち、身寄りがなく政府が手配した一時滞在先ホテルに70人の方が滞在していると報道されております。
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