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令和6年(2024年)5月20日(月) / 日医ニュース

マイナ保険証の利用促進を目指し「マイナ保険証利用促進宣言」を採択

マイナ保険証の利用促進を目指し「マイナ保険証利用促進宣言」を採択

マイナ保険証の利用促進を目指し「マイナ保険証利用促進宣言」を採択

 「医療DX推進フォーラム―使ってイイナ! マイナ保険証―」が4月25日、日本健康会議の主催により都内で開催され、日本医師会からは松本吉郎会長が出席した。
 本フォーラムは、少子高齢社会にあって人口が減少していく中で国民の保健医療の向上を図り、最適な医療を実現するための基盤整備を進める観点から、国が先頭に立ち、医療機関・薬局、保険者、事業主など医療に関わる全ての団体が一丸となって、その推進に取り組む必要があるとの考えの下、その機運を醸成するために開催されたものである。
 当日は小林健日本健康会議共同代表/日本商工会議所会頭の開会のあいさつに続き、河野太郎デジタル大臣、齋藤健経済産業大臣、加藤勝信衆議院議員/前厚生労働大臣、武見敬三厚労大臣の4名から来賓あいさつが行われた。
 武見厚労大臣は、「『データに基づいたより良く、質の高い医療』をより便利に受けるためにもマイナ保険証はその基本となるものであり、円滑な移行には国民への丁寧な説明と周知が重要になる」と指摘。そのための方策として、本年5~7月を「マイナ保険証利用促進集中取組月間」と定め、医療界、経済界、保険者、国が一体となって取り組むとした上で、医療界に対してはポスターの掲示や患者への声掛けなどに対する協力を求めた。
 次に、来賓と関係団体代表者により「マイナ保険証利用促進宣言」が行われ、医療機関・薬局、保険者、事業主、行政など医療に関わる全ての団体が一丸となってマイナ保険証の利用促進に取り組む旨が宣言された。
 事例報告では、医療機関、歯科医療機関、薬局、事業主、被用者保険、地域保険におけるそれぞれの取り組み事例の紹介がなされた。
 医療機関の取り組み事例紹介では、冒頭、松本会長がマイナ保険証への移行について、「国民の皆さんに今までよりも更に安全・安心で質の高い医療を受けてもらうための、非常に重要な第一歩になる」と述べ、日本医師会としても医療機関の窓口事務の効率化や患者への声掛けを行うよう、都道府県医師会を通じて会員へ依頼していることなどを報告。引き続きマイナ保険証の利用促進に尽力する姿勢を示した。
 続いて、日本医師会の医療IT委員会の委員でもある島貫隆夫日本海総合病院統括医療監より提供のあった、日本海総合病院でのマイナ保険証利用促進へ向けた取り組みの動画が放映され、(1)病院のエントランスから受付機までの通路の床に「マイナンバーカードをお持ちの方/お持ちでない方」といった案内レーンを敷いている、(2)マイナ保険証と診察券を一体化することで、受付をマイナ保険証1枚で完結できるようにしている、(3)デジタルサイネージで利便性を伝える動画を再生している、(4)マイナ保険証を持参していない患者へチラシを配布して利用を促している―などの様子が紹介された。
 動画の中では、実際の利用者のインタビューもあり、患者からは、「親切丁寧な説明のおかげでスムーズに受け付けを済ませられた」などの声もある他、実際に運用している職員からも「常に最新の保険資格情報や限度額認定証の情報が得られるため、連携している医事会計システムの入力・確認業務が非常に効率的になった」など、その利便性を評価する声が挙がっていることも紹介された。
 また、同病院には救命救急センターがあることから、救急搬送された患者の場合でも、本人確認や薬剤情報等の速やかな取得が可能になるなど、マイナ保険証のメリットも報告された。
 その後は、五つの関係団体からの事例紹介がなされ、渡辺俊介日本健康会議事務局長の総括により、閉会となった。

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