閉じる

令和6年(2024年)7月5日(金) / 日医ニュース

母子保健検討委員会答申について「母子保健におけるメンタルヘルス、こころの問題~産婦人科・小児科視点から~」

令和4・5年度会内委員会答申・報告書(全文は日本医師会ホームページ「メンバーズルーム」に掲載)

母子保健検討委員会答申について「母子保健におけるメンタルヘルス、こころの問題~産婦人科・小児科視点から~」

母子保健検討委員会答申について「母子保健におけるメンタルヘルス、こころの問題~産婦人科・小児科視点から~」

 母子保健検討委員会は松本吉郎会長からの諮問「母子保健におけるメンタルヘルス、こころの問題~産婦人科・小児科視点から~」に対する答申を取りまとめ、母体保護法ワーキンググループの報告と合わせて福田稠委員長(熊本県医師会長)より松本会長に提出した。
 「Ⅰ.産婦人科におけるメンタルヘルス」では、日本における妊産婦メンタルヘルスケアの歩みについて触れた上で、特定妊婦の実態、課題として、ハイリスク妊婦のリスク要因への対応を挙げ、精神科・産婦人科・小児科・自治体それぞれが顔の見える関係性を構築し積極的に情報交換を行えば、妊産婦の自殺を防ぐことができる可能性は高いとして、地域の医師会に対し行政と連携し対応することを求めている。
 「Ⅱ.乳幼児期の親子のメンタルヘルス」では、小児科の視点から新生児訪問指導、乳児家庭全戸訪問(こんにちは赤ちゃん)事業の取り組みを紹介。また、乳幼児健診については、健診の受診率と今年から国庫補助の対象となった5歳児健診に触れ、就学までに支援を開始することで、小学校入学後の困難さの軽減に役立つとしている。
 課題と対応として、小児科医に対して積極的に自治体の会議体に参加し、多職種との情報共有を図ることを求めるとともに、養育者のメンタルヘルスの把握と適切な支援や指導を行っていくためにも、親子のメンタルヘルスの評価・支援や産後ケア事業について学ぶ機会を持ち、対応できる小児科医を育成する必要性があるとして、日本医師会に対してもそれらを学ぶ機会を設けるよう求めている。
 「おわりに」では、次代の社会を担う子ども達の心身の健やかな成育を確保するためには、母子保健行政と協働しつつ、産婦人科・小児科・精神科を始めとした診療科横断的、かつ成育過程における切れ目ない支援を行うための縦断的連携が必要であり、医師会の役割は極めて大きいとしている。

戻る

シェア

ページトップへ

閉じる