第156回日本医師会定例代議員会が6月22日に、第157回日本医師会臨時代議員会が翌23日に日本医師会館大講堂でそれぞれ開催された。22日には会長選挙が行われ、松本吉郎氏が選挙戦を制し再選を果たした。 |
---|
松本会長は昭和29年8月1日生まれで、山口県出身。浜松医大を卒業後、昭和63年に大宮市内(当時)に皮膚科形成外科医院を開設。現在は同医院の理事長兼院長を務めている。
平成8年に大宮医師会理事に就任後、埼玉県医師会理事・常任理事、大宮医師会長などを務めた。日本医師会には平成28年に執行部入りを果たし、3期にわたって常任理事を務めた後、令和4年に日本医師会長に就任していた。
その他、国の審議会委員としては、中央社会保険医療協議会(中医協)委員などの要職を歴任している。
22日の定例代議員会では会長あいさつに続いて、日本医師会代議員会議長及び副議長の選定が行われ、定数どおりの立候補であったため、賛成多数で議長に柵木充明氏(愛知県)、副議長に佐藤和宏氏(宮城県)がそれぞれ選定された。
引き続き、昨年度中に逝去された会員の御霊(みたま)に黙禱(もくとう)を捧げた後、「令和5年度日本医師会事業報告の件」について報告が行われた。
その後は議事に移り、第1号議案「令和5年度日本医師会決算の件」については、理事者の提案理由の説明の後、新たに就任した平川博之財務委員会委員長(東京都)から4月26日に開催された財務委員会の審議経過並びに結果について報告があり、賛成多数で可決した。
第2号議案「日本医師会役員(会長、副会長、常任理事、理事、監事)及び裁定委員選任の件」、第3号議案「日本医師会役員(会長、副会長、常任理事)選定の件」については一括上程され、提案理由の説明が行われた。
会長(定数1名)に関しては、定数を超えた2名の立候補者があったため、選挙となり、その結果、投票総数378票(無効票4票、白票2票)のうち、松本氏(埼玉県)が334票、松原謙二氏(大阪府)が38票をそれぞれ獲得。松本氏が会長に選任された。
副会長(定数3名)、常任理事(定数14名)、理事(定数15名)、監事(定数3名)については、いずれも定数どおりの立候補者であったため、選挙は行われず、副会長には角田徹、茂松茂人、釜萢敏の各氏が、常任理事には細川秀一、今村英仁、松岡かおり、江澤和彦、濱口欣也、黒瀬巌、長島公之、宮川政昭、笹本洋一、渡辺弘司、城守国斗、藤原慶正、坂本泰三、佐原博之の各氏が、理事については松﨑信夫、村上美也子、鈴木昌則、安東範明、尾﨑治夫、小泉ひろみ、久米川啓、中尾正俊、福田稠、松家治道、松村誠、三木恒治、志田正典、大輪芳裕、市川陽子の各氏が、監事については藤原秀俊、松山正春、松井道宣の各氏がそれぞれ選任された(順序は全て抽選順に記載)。
選任後、賛成多数で各候補者が会長、副会長、常任理事に選定され、役員全員が登壇。松本会長が代表してあいさつを行うとともに、引き続きの支援を要請し、定例代議員会は終了となった。
翌23日には第157回日本医師会臨時代議員会が行われ、第1号議案「令和7年度日本医師会会費賦課徴収の件」を賛成多数で可決した他、各ブロックからの代表質問に対して、執行部から回答を行った(回答の要旨は別記事参照)。
第二次松本執行部の職務分担を公表
松本会長は6月26日、記者会見を行い、前日の25日に開催した令和6年度第9回常任理事会において決定した第二次松本執行部の職務分担(別掲)を公表した。
松本会長は重要な医療政策と医療保険については3副会長全員に、資料には示されていないものの、未来医師会ビジョン委員会(プロジェクト)については笹本常任理事に、日医連については茂松副会長及び城守常任理事にそれぞれ担当してもらうとした他、新任の常任理事については「地元での経験等を踏まえて、分担を決めた」と説明。また、組織強化については城守常任理事が主担当となるが、黒瀬、坂本、濱口、笹本、佐原、松岡、藤原の7名の常任理事が実行部隊となって全国を回り、その促進を図っていく考えを明らかにした。
その上で、松本会長は「現在医療を取り巻く課題は山積しているが、執行部一丸となってこの難局を乗り切っていきたい」と述べ、執行部に対する引き続きの支援と協力を求めた。
日本医師会執行部職務分担表【役員別】
令和6年6月25日
会長 松本 吉郎 総括 副会長 茂松 茂人 医療政策、医療保険、労災・自賠責、介護保険・福祉(認知症を含む)、救急災害医療、薬事・医療機器、学校保健、産業保健、健康スポーツ、公衆衛生、禁煙対策・がん対策、健・検診、有床診療所、医療廃棄物、医事法制、死因究明、医賠責、年金、医療安全、治験 角田 徹 総務、財務、医療政策、広報、情報、会員情報、電子認証センター、医療保険、学術・生涯教育(医学会)、男女共同参画、地域医療、国民生活安全対策、共同利用施設、外国人医療、先端医療、環境保健、精神保健(障害を含む)、医師の働き方、医療機関勤務環境評価センター、国際、日医総研、女性医師支援センター 釜萢 敏 医療政策、医療保険、税制、医療機関経営、勤務医、病院、会員福祉、医師国保、在宅医療、図書館、医療関係職種、小児在宅ケア、生命倫理、精度管理、感染症危機管理対策・予防接種、周産期、乳幼児保健 常任理事 城守 国斗 総務、医師の働き方、医療機関勤務環境評価センター、日医総研 長島 公之 医療保険、情報、健康スポーツ 江澤 和彦 介護保険・福祉(認知症を含む)、精神保健(障害を含む)、医療関係職種 宮川 政昭 税制、医療機関経営、薬事・医療機器、治験 渡辺 弘司 医事法制、学校保健、健・検診、乳幼児保健 細川 秀一 労災・自賠責、救急災害医療、精度管理、死因究明 今村 英仁 学術・生涯教育(医学会)、勤務医、病院、国際 黒瀬 巌 医療政策、広報、共同利用施設、禁煙対策・がん対策 坂本 泰三 地域医療、外国人医療、在宅医療、小児在宅ケア 濱口 欣也 生命倫理、医賠責、周産期、環境保健、医療廃棄物 笹本 洋一 感染症危機管理対策・予防接種、会員情報、図書館 佐原 博之 年金、公衆衛生、先端医療、医師国保、電子認証センター 松岡かおり 産業保健、有床診療所、男女共同参画、女性医師支援センター 藤原 慶正 財務、医療安全、国民生活安全対策、会員福祉 |