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令和7年(2025年)8月5日(火) / 日医ニュース

釜萢副会長 厳しい選挙戦を勝ち抜き社会保障関係ではトップの票を獲得して初当選を果たす

釜萢副会長 厳しい選挙戦を勝ち抜き社会保障関係ではトップの票を獲得して初当選を果たす

釜萢副会長 厳しい選挙戦を勝ち抜き社会保障関係ではトップの票を獲得して初当選を果たす

 第27回参議院議員通常選挙の投開票が7月20日に行われ、日本医師会の政治団体である日本医師連盟(日医連)の組織内候補として自由民主党の公認を受け、比例区(全国区)に立候補していた釜萢敏副会長が厳しい選挙戦を勝ち抜き、社会保障関係ではトップの17万を超える票を獲得して、初当選を果たした。

 釜萢副会長は昭和28年、群馬県の出身。日本医科大学を卒業後、昭和63年に高崎市内の小児科医院の院長に就任。高崎市医師会理事・副会長・会長、群馬県医師会参与を経て、平成26年に日本医師会常任理事に就任し、令和6年からは日本医師会副会長を務めている。
 コロナ禍においては、日本医師会の感染症危機管理対策担当の常任理事として最前線でその対応に当たり、医療現場からの声を基に政府の会議において発言するなど、政府の新型コロナウイルス感染症対策の決定に携わるとともに、定例記者会見や日本医師会公式YouTubeチャンネルの動画などを通じて、国民に正しい情報を伝えてきた。
 今回の参議院議員選挙に当たっては、令和6年1月30日に開かれた日医連執行委員会において組織内候補として擁立されることが決まった後、都道府県医師連盟や郡市区医師連盟が主催する医政講演会や決起大会、役員会への出席に加えて、全国各地の医療機関・介護施設への訪問を中心に活動を続けてきた。
 この間、釜萢副会長は「伝える。届ける。優れた医療・介護をすべての人へ、次世代へ。」をキャッチフレーズとして、(1)「未来に」伝える。届ける、(2)「国民に」伝える。届ける、(3)「地域に」伝える。届ける、(4)「行政に」伝える。届ける―という四つの理念を掲げて活動を展開。選挙期間中は一貫して、医療・介護・福祉の現場は経営難・働く方々の処遇改善・人材難等、多くの課題に直面し、危機的な状況に追い込まれていることを指摘。「1000万人近くの人々が携わっている医療・介護・福祉の施設が倒れてしまえば、国民に医療・介護・福祉を届けられなくなる」と訴えてきた。

250805a2.jpg また、松本吉郎会長を始め、日本医師会執行部も「今回の参議院議員選挙はこれまでの選挙と異なり、わが国の医療・介護・福祉の未来を問う大変大事な選挙」との認識の下、都道府県並びに郡市区等医師会の代議員会や医師連盟の決起大会等を訪問するなど、一丸となって支援の拡大を図ってきた。
 投開票日当日、釜萢副会長は日本医師会館で松本会長ら支援者と共に状況を見守ったが、その日には当選が判明せず、翌21日に自民党比例代表では8位の順位で当選が確定した。

都道府県・郡市区等医師会を始め多くの支援者に感謝の意を示す―釜萢副会長

250805a3.jpg 22日には多くの関係者、支援者が集まる中で、選挙報告会が日本医師会館で開催された。
 報告会は始めに松本会長、釜萢副会長らが登壇し、今回の当選を祝して万歳三唱が行われた。その後、あいさつした松本会長は「大変厳しい選挙戦の中であったが、都道府県医師会、郡市区等医師会を始め、医療・介護・福祉のさまざまな団体のご協力のお陰で、当選を果たすことができた」と感謝の意を表明するとともに、当選できた大きな要因として、釜萢副会長の人徳と日本医師会役員として長年にわたり培ってきた人間関係が挙げられるとした。
 また、今後については「今回の選挙で協力頂いたさまざまな団体と連携を取りながら、医療政策を進めていきたい」と述べた。
 続いてあいさつした須藤英仁群馬県医師会長は山本一太群馬県知事を始め、群馬県の自民党関係者が総力を挙げて選挙を戦ってきたとした上で、今回の当選については、「釜萢先生が今まで群馬県内で培ってきた人脈とご本人の真面目さ、誠実さ、そういうことが全て評価されたものと考えている。自民党に対する逆風が吹き荒れる中で当選できたことは非常に大きい」として、その意義を強調した。
 引き続き、登壇した釜萢副会長はまず、「今回の選挙でお世話になった都道府県医師会・郡市区等医師会の皆様、そして従来の医師会の枠を超えてご協力頂いた介護・福祉団体の皆様方に深く感謝申し上げたい」と述べるとともに、今回の選挙を振り返り、「多くの方々から票を頂くことの難しさをしみじみと感じた」と選挙を終えた感想を語った。
 また、今後の活動については、「選挙期間中にも訴えてきたように、国民が医療・介護・福祉が必要な時にしっかりと届けることができる体制を守っていきたい」と述べるとともに、そのためにも医療機関や介護施設で働いている922万人余の従事者の人々の生活が改善し、働きやすい職場となるように力を尽くしていくとした。
 その後は、日医連推薦の2名の参議院議員からも祝意が述べられた。

250805a4.jpg 今期で政界を引退する羽生田俊議員は、自民党の比例区で当選した議員の中に釜萢副会長を始め3名の医療関係議員がいることに言及。「医療・介護・福祉に対して同じ方向を向いている方々ばかりであり、しっかりと連携し日本の医療・介護・福祉のために活動して頂けると思う」とし、今後の活動に期待を寄せた。

250805a5.jpg 自見はなこ議員は今回の参議院議員選挙の結果について、ポピュリズムが台頭してきていることに対して危機感を表明。「そのような厳しい状況の中でも、医療・介護・福祉の現場を守るため、釜萢先生とも協力し、与野党を問わず、粘り強く対話を続け、社会保障費の増大などの問題解決に努めていきたい」とした。

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