

日本医師会は令和8年7月28日16時27分頃、熊本県熊本地方を震源とする最大震度7の地震が発生したことを受け、直ちに災害対策本部(本部長:松本吉郎会長)を設置。翌29日には、熊本、福岡、鹿児島の各県医師会等の参加の下、第1回災害対策本部会議をWEBで開催し、被災地の状況と今後の対応について協議を行った。
冒頭、松本会長は、被災者にお見舞いの意を表した上で、「日本医師会として、最大限の支援を行いたい」と強調。まずは正確な状況把握に努め、必要な対策を講じる考えを示した。
続いて、水足秀一郎熊本県医師会長が現地の状況について、今回の被害は県南部を中心とする局地的なもので、熊本市内の医療機能はおおむね維持されていると説明。一方、道路事情などから患者搬送に課題があり、福岡、鹿児島両県を始めとする近隣県の協力が不可欠との認識を示した。また、八代市内の精神科病院で約50人の患者搬送が必要となっていることや、断水に伴う透析医療への影響についても報告した。
平塚慶一郎熊本県医師会事務局長は、患者が集中した病院にはDMATが既に支援に入っている一方、県内の避難者数や医療救護所の設置状況については現在、把握に努めている段階と説明。今後は被害の大きい県南部へ県医師会職員をリエゾンとして派遣し、地域の調整本部と連携して支援ニーズを確認する意向を示した。
横倉義典福岡県医師会常任理事は、本日開かれた会議での県内15郡市医師会からの報告を踏まえ、熊本市内と八代市、宇城市、上益城郡、下益城郡などでは被害状況に大きな差があり、断水や診療所機能の低下がみられる地域もあると報告。DMATが病院避難や急性期の傷病者対応を進める中、JMATには、診療所の被害や再開支援、避難所等の地域医療ニーズを把握する役割が求められると指摘し、「現時点では情報収集を最優先とし、まず九州ブロック内で支援体制を整える」と述べた。
西芳徳熊本県医師会理事は、医療機関の倒壊は確認されていないものの、インフラ障害を理由に複数の病院で病院間搬送が必要となっていることを説明。道路の混雑や寸断に加え、停電・断水下での熱中症、深部静脈血栓症(DVT)への対策も重要になるとの考えを示した。
坂本不出夫熊本県医師会副会長からは、水俣地域では医療機関のインフラが維持され、被災地域からの外傷患者や透析患者の受け入れを進めているとの報告があった他、患者がさらに増えた場合には、鹿児島県の出水・阿久根地域とも連携する方針が示された。
瀬戸裕司福岡県医師会副会長は、先遣JMATによる情報収集を基に、現地の混乱を招かないようJMAT調整本部等の指示に従って速やかに対応すると説明。また、桶谷薫鹿児島県医師会副会長は、県内から要請を受けた11のDMATが出動し、JMATについても熊本県医師会と日本医師会の要請に応じられるよう準備を進めているとした。
支援規模について、水足熊本県医会長は、DMAT調整本部から追加で10チーム程度が必要との意見が示されたことを紹介。JMATについては、先遣チームと連携しながら熊本県医師会が必要数を調整することを確認した。松本会長は、九州の各県医師会に対して、JMATの待機を依頼済みであるとした上で、現地の要請に基づき派遣し、必要に応じて近隣ブロックにも協力を求める考えを示した。
その他、当日は日本医師会と熊本県医師会が毎日WEB会議を開き、最新の被害・支援情報を共有すること、また、日本医師会は、被災地の負担に配慮しつつ現地訪問を調整するとともに、熊本県医師会を中心とする指揮調整体制の下、必要な支援を継続していくことを確認した。
問い合わせ先
日本医師会地域医療課 TEL:03-3946-2121(代)



