日本医師会JMAT研修基本編が10月14日、都道府県医師会、日本災害医学会の協力の下、日医会館小講堂で開催され、117名が参加した。
本研修は、「災害時に被災地内外から派遣されるJMATとして、一体的・組織的な医療支援活動を行えるようにする」「被災地のコーディネート機能に従って、適切な災害医療活動が行えるよう、災害医療に関する基本的な知識・知見を身につける」「自地域で災害が発生した時は、地域防災計画や所属医師会のマニュアル等に従って、『被災地JMAT』としての活動を迅速に行えるようにする」―ことを目的として、初めて実施されたものである。
冒頭あいさつした横倉義武会長(中川俊男副会長代読)は、①日医で基本編の研修コースを試みた上で、各都道府県医師会等でこれをモデルとした研修を実施してもらうことで、JMATのすそ野を広げる②研修を通じて出された課題や提案を基に、会内の救急災害医療対策委員会でプログラムの見直しを図り、充実に努める―との日医の方針を説明。本日の成果が、全国のJMAT体制の強化に寄与することに期待を寄せた。
当日は、宮城県、東京都、兵庫県の各医師会、日本災害医学会の役職員や関係者がファシリテーターとして、各グループに分かれた受講者の中に入り、講義(座学)とともに、本部機能(被災地の医師会との調整等)、被災地における活動、情報の共有・記録、日医への情報発信、全国の医師会との情報共有、熱傷・外傷の処置などの実習が行われた(写真)。
なお、今後は11月4日に「総括JMAT編」の研修を、東日本向けに日医で、来年の2月から3月にかけては西日本向けに外部で2回、それぞれ開催する予定となっている。