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平成30年(2018年)11月16日(金) / 「日医君」だより

風しんに係る予防接種の早急な実施等を要請

 釜萢敏常任理事は11月15日、厚生労働省で宇都宮啓健康局長と会談し、風しんに係る予防接種の早急な実施等を求める文書を手渡した。

 今回の文書提出は、本年7月以降、風しんの届出数が増加していることについて、地域医師会からはMRワクチンの不足を指摘する声も聞かれ、このままでは更なる感染拡大が懸念されることから、抜本的な対策を求めるために行われたものである。

 文書の中では、「今般の感染拡大は定期接種の機会がなかった、あるいは接種率の低い30代から50代の男性を中心としたものであるが、それを認識していながら、何ら有効な手立てを講じてこなかったことはワクチン行政の怠慢と言わざるを得ない」とこれまでの厚労省の対応を批判。その上で、風しんに係るワクチンの接種機会のなかった全ての者に対し、必要かつ十分なMRワクチンの供給量を確保し、早急に予防接種の実施が可能となるよう、更なる対策を講じることを求めている。

 会談の中で、釜萢常任理事は、「抗体検査をして、なるべく短期間に抗体のない方に予防接種をするのが良いと考えており、その体制整備をお願いしたい」と要求。宇都宮厚労省健康局長は一定の理解を示した上で、「土曜日、日曜日に予防接種する体制を取って頂くことも考えられる」として、協力を求めた。

 これに対して、釜萢常任理事は「緊急事態でもあり、日医としても会員の先生方の協力を得て体制を整えたい」とするとともに、「その際には万が一、予防接種後に体調不良、健康被害が出た場合に備え、地域でバックアップができるような診療体制を整えておくことも大事になる」とした。

 また、両者は、ワクチンが増産され、体制が整った時点で、できるだけ多くの方に予防接種を受けてもらえるよう、キャンペーンを行う必要があるとの考えで一致。釜萢常任理事は、毎年3月上旬に実施している「子ども予防接種週間」の経験を活かすことを求めた。

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