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平成31年(2019年)1月20日(日) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

一年間を振り返っての所感を表明

定例記者会見 平成30年12月19・26日

 横倉義武会長は、平成30年を振り返っての所感を述べた。
 同会長は冒頭、日医の新キャラクターである「日医君」を公表したことや生命倫理懇談会の答申に基づき、ACP(愛称「人生会議」)の考え方などをまとめたパンフレットを作成、『日医雑誌』に同封して配布するなど、その普及に努めたことに触れた上で、昨年4月から実施された平成30年度診療報酬・介護報酬の同時改定に言及した。
 診療報酬改定については、「地域包括ケアシステムの構築に向けてきめ細やかな配慮がなされ、かかりつけ医機能の更なる評価、入院医療における新たな評価体系への再編・統合などの他、オンライン診療料の導入なども行われた」と説明するとともに、介護報酬改定では、介護医療院の創設を重要事項とした。
 改定後の状況については、「限られた財源の中、医療界、政府、支払い側の皆が知恵を出し合った結果、ソフトランディングがなされ、2025年に向けて改革が進んでいる」と評価した他、国民健康保険法が改正され、都道府県が国保の保険者となったこともトピックスとして挙げた。
 同会長は次に、世界医師会長としての活動を報告。昨年9月にニューヨークで行われた「NCDsに関する第3回国連総会ハイレベル会合」に出席し、世界医師会長として演説を行ったことは印象深い経験であったと語った。また、同月に日本医学会の協力の下、英文雑誌である『JMA Journal』を創刊したことについて、「世界に日本の医療を発信していく良いプラットフォームになるのではないか」と期待感を示した。
 それ以降の出来事として同会長は、(1)全国医師会・医師連盟医療政策研究大会の開催、(2)成育基本法の成立、(3)平成31年度税制改正大綱の取りまとめ及び平成31年度政府予算案の閣議決定―を挙げ、(1)では、医師会将来ビジョン委員会からの提言に基づき、日医役員、都道府県医師会長及び郡市区等医師会長らが一堂に会した初の大会を開催したことで、「今後医師会が何をすべきかという理念を共有できた。これはこれからの医師会活動の大きな力となる」とその意義を強調した。
 (2)では、10年来の懸案であった同法について、「未来を担う子どもの健やかな成長を社会全体で支援することが、少子化対策を一層強化するものと考えている」と述べ、今後、同法を大きく育てていきたいとした。
 (3)では、昨年12月19日に開催した三師会・四病院団体協議会合同記者会見時と同様に、日医が、今回の税制及び予算措置により、非課税の下では、現時点において全体で医療に係る消費税問題は解決と考えているという立場を改めて示した。
 同会長は平成31年の展望についても言及し、4年に一度の日本医学会総会の開催、参議院選挙、消費税率引き上げ、2020年度の診療報酬改定率を決定する予算編成など重要な案件が目白押しであるとした上で、昨年4県で立ち上げられた都道府県版日本健康会議の拡大や本年3月の政府の医師の働き方改革の改革案の取りまとめに向けた活動に意欲を示した。
 更に、3月に『日本の医療のグランドデザイン2030』の公表を予定していること及び改元を一つの区切りと考え、平成時代の医療にまつわる出来事や日医の動きを含めて冊子として取りまとめる予定であることを明らかにした。
 その上で、同会長は最後に、「私の最大の願いは、かかりつけ医機能の定着である」と述べ、実現に向け精力的に活動する決意を示した。

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