1月9日 定例記者会見
小玉常任理事は、日医が昨年8月に「平成31年度医療に関する税制改正要望」として取りまとめた16項目のうち、与党が同年12月14日に決定した「平成31年度税制改正大綱(自由民主党・公明党)」に盛り込まれた要望実現項目(詳細は日医ホームページ「プレスリリース」参照)について説明を行った。
同常任理事は、まず、日医が取りまとめた16項目の要望事項について、その実現に向けて厚労省を始めとする関係各方面に対して要望を行うとともに、与党税制調査会での検討に向けて、要望活動を継続的に行ってきたことを報告。
その結果、(1)「控除対象外消費税問題の解決」に向けた要望については、①基本診療料への精緻な配分と定期的な検証による対応②新たな二つの特別償却制度を含めた設備投資への支援措置―が記載された、(2)「制度の創設」については、個人版事業承継税制が創設され、個人立医療機関の贈与税・相続税において一定の措置がとられることになった他、防災・減災設備への投資について、個人立医療機関に適用可能な制度が創設されることになった、(3)「制度の存続」については、「社会保険診療報酬に対する事業税非課税、医療法人の自由診療分の事業税については、特別法人としての軽減税率」及び「いわゆる四段階制(社会保険診療報酬の所得計算の特例措置)」の存続がそれぞれ認められた、(4)「制度の延長等」については、中小企業の設備投資を促進する一連の税制措置が適用要件の見直し等を伴って2年延長された―と説明した。
また、(1)については、「これらの要望が記載されたことで、非課税制度の現時点において、全体で、医療に係る消費税問題が解決した」との考えを改めて表明。
加えて、検討事項として記載された「小規模企業等に係る税制の在り方の検討」については、給与所得控除などの「所得の種類に応じた控除」と「人的控除」の在り方を全体として見直すことを含め、所得税・法人税を通じて総合的に検討するとされていることから、小規模医療機関にとって、どのような方向に検討が向かっていくのか、注視していく考えを示した。
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