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令和元年(2019年)9月5日(木) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

令和元年医師会立助産師・看護師・准看護師学校養成所調査結果を公表

日医定例記者会見 8月6日

 釜萢敏常任理事は、本年4月に日医が実施した「令和元年医師会立助産師・看護師・准看護師学校養成所調査」の結果を公表した。
 本調査は、医師会立の助産師・看護師・准看護師学校養成所における入学・卒業状況の実態と経年変化の把握を目的として毎年実施しているもので、今年度は333校全てから回答を得た。
 また、今年は医師会からの繰入金の有無と現状の課題、更には今後の見通しについても調査を行った。
 調査結果の主な概要は、以下のとおり。
【学校数】
 今年度募集を行った学校数は、准看護師課程170校、看護師2年課程70校、看護師3年課程71校、助産師課程5校。特に、准看護師課程及び看護師2年課程は減少が止まらない状況となっている。
【入学状況】
 准看護師課程の応募者が昨年度の約1万1500人から約9600人となり、入学者も大きく定員割れをして約6200人であった(図1)。平均倍率は1・2倍。
 また、看護師3年課程でも応募者の平均倍率が昨年度2・6倍から2・3倍となり、他の課程においても減少している。
【卒業後の進路】
 准看護師課程の場合、医師会管内(設立母体の医師会の管内の医療機関に就業した者)が27・0%、医師会管外(それ以外の県内の医療機関に就業した者)は15・8%であった。准看護師課程は、その性格上進学が多く、45・2%。ただし、進学者の半数以上(全体の26・8%)は医療機関に就業しながらの進学であり、全体で7割以上が就業している。
 看護師2年課程と3年課程は、医師会管内が5割強、医師会管外が3割弱で、合計8割以上が県内の就業である。
【医師会からの繰入金の有無】
 全課程で約6割が医師会からの繰り入れがあり、中でも准看護師課程の割合が高い(図2)
【現状の課題】
 学生・生徒の確保困難をはじめ、実習施設・教員の確保、収支の不均衡等がある。
【今後の見通し】
 現状を維持できる見通しを示されたのが准看護師課程では7割、看護師2年課程では6割にとどまり、残りは維持困難とされた。
 同常任理事は、応募者は1万人を割り、入学者も大きく定員割れするなど、各養成所は厳しい状況にあるとの認識を示す一方、「准看護師は県内就業率も高く、地域の看護職員の確保に多大な役割を果たしており、国も准看護師を含めた看護職の必要量を確保することが大原則との方針を示している。日医としても、准看護師を含め、看護職の養成を止めることは考えていない」として、その必要性を改めて強調した。
 また、今後については、「引き続き、基金の確保や規則の柔軟な運用等の他、養成所同士の連携・共同運営が可能となるような指定規則の検討を厚生労働省に対して求めていく」と述べ、状況改善に向けた意欲を示した。

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