日医定例記者会見 6月10・17日
羽鳥常任理事は、日医が作成し5月1日に発行した『新型コロナウイルス感染症外来診療ガイド』について、その後の情報等の変化を踏まえて加筆した第2版を同月29日に発刊したとして、その改訂内容を説明した。
第2版では、第1章の新型コロナウイルス感染症の概要においては、新型コロナウイルス感染症の臨床症状とその頻度、また診断法について、より詳しく解説している他、第2章の流行期に求められる診療所の感染対策では、個人防護具(PPE)の着脱手順について、画像や動画を数多く掲載するとともに、再利用及び代用の考え方を紹介。
更に第3章の外来診療の実際では、疑われる患者に対する診察と検査、重症化を疑う指標、自宅療養の指示と見守るべきポイントや、オンライン診療について感染対策の側面と実地診療の側面からの留意点等の解説を、第5章の地域医師会の果たすべき役割では、地域外来・医師会検査場の設営や、PCR検査場のスタイル(ドライブスルー・ウォーキングスルー等)などの具体的事例を、それぞれ追記している。
また、6月2日付で唾液を使ったPCR検査が保険適用になったことを受けて、その対象などを解説した資料についても紹介した。
同常任理事は、医療機関では徹底して新型コロナウイルスへの対策を行っているにもかかわらず、残念ながら院内感染が発生してしまった事例や重篤になった医師も散見されることから、今一度その対策を見直して欲しいとの意味合いも込めて今回の改訂を行った経緯を説明。「本ガイドは紙媒体での発行はせず、日医ホームページにそのデータを掲載し、同ガイド以外の情報も必要に応じ掲載していく」とするとともに、「新規感染者数が減少傾向にはあるが、新型コロナウイルス感染症は収束に至ったわけではなく、引き続きの注意が必要」との認識を示した。
また、医療従事者に対しては、「常に日医ホームページで最新の情報を確認しながら、本ガイドを活用して欲しい」と呼び掛けた。
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