中川俊男会長は7月2日、今村聡・松原謙二・猪口雄二各副会長と共に総理官邸を訪れ、安倍晋三総理大臣に第20代日医会長に就任したことを報告。安倍総理からは祝意が伝えられた。
会談の中で、中川会長は新型コロナウイルス感染症の影響によって、診療所から大病院まで、医療機関の経営は厳しい状況になっていることを説明。更なる国の支援を求めるとともに、国民に安心してもらえるよう、国としてPCR検査体制の更なる強化とワクチン開発に全力で取り組んでもらえるよう要望した。
これに対して、安倍総理は「国民の健康を維持するためにも医療機関が守ることが大事であるということは常々申し上げている。どう対応していくか、与党とも相談しながら考えていきたい」と述べた。
また、中川会長は、日本の新型コロナウイルス感染症の死者数が世界各国に比べて低い数値で抑えられたことについて触れ、「他の先進諸国と比べて、日本の病床数の多さや平均在院日数が長いことがこれまで批判されてきたが、この平時の病床数に余裕があったことが、死者数を低く抑えられた大きな要因の一つであったのではないか」と指摘。安倍総理も一定の理解を示した。
その他、会談では、当日、東京都の新型コロナウイルスの新規感染者数が107人確認されたことについても話題となった。中川会長は、「100人を超えたということで非常に心配している」と述べ、夜の街対策の更なる強化を要求。安倍総理は、「今後の状況によっては、接待を伴う場所やカラオケ店などに限って、営業の自粛を求める必要があるかも知れない」との認識を示すとともに、日医に対して、引き続きの支援を求めた。
中川会長らは、また、当日、安倍総理との会談の前に菅義偉内閣官房長官とも会談。中川会長が就任のあいさつを行った上で、改めて医療機関への更なる支援を求めたのに対して、菅官房長官は「今後の状況を見ながら対応を考えていきたい」と一定の理解を示した。
また、国と日医が今後も協力して、新型コロナウイルス感染症対策に取り組んでいくことを確認した。
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