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令和2年(2020年)8月5日(水) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

新型コロナウイルス感染症の昨今の状況について

※首都圏での新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、15日より発言者はマスク着用となりました。

 釜萢敏常任理事は、日医で検討している「みんなで安心マーク」の概要や、今後の検査体制に対する考えについて説明した。
 同常任理事はまず、直近で首都圏を中心に新規感染者数が増加している現状について、詳細な分析が必要であるが、市中では一定の感染拡大傾向が見られるとして、注意を促した。
 また、14日に開催された厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードでの検討内容についても触れ、東京都における発症日別エピカーブ(流行曲線)を分析した結果、判断が十分できないところはあるが、現時点では今後、爆発的な感染拡大につながるものではなく、7月初旬のピーク時からは感染者数が横ばいか減少している段階にあるとの見通しが示されたことを報告した。
 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う医療機関の現状については、「これまで以上に感染防止対策への取り組みが求められているが、多くの方の生活様式が大きく変化する中で、心身の不調を来す方など受診を必要とする方が、感染リスクを恐れて医療機関への受診を控えたり、先延ばしするといった状況にある」と指摘。また、予防接種や健康診断のための来院を控えている方も少なくない現状に鑑み、日医として、安心して医療機関に来院してもらえるように、感染防止対策を徹底している医療機関に対して同マークを発行するための準備を進めているとした。
 今後、同マークは、日医会員に限らず全ての医療機関を対象として、日医ホームぺージから各医療機関が感染防止対策のチェックリストの全ての項目を実践していると回答した場合に発行するとした他、チェックリストは同マークと共に医療機関に掲示することを条件とし、その内容に関しては現在、厚労省や日本歯科医師会、日本薬剤医師会と調整中であるとした。
 新型コロナウイルス感染症の検査については、PCR検査、抗原定量検査、抗原定性迅速検査により多くの医療機関で取り組んでもらえるよう、日医としても要請しているところであるが、検査の実施に当たり必要とされる都道府県との契約の締結がうまく進捗していないために検査が滞っている現状を憂慮(ゆうりょ)。その解決策として、「検査キットの供給量が十分であり、30分以内に検査結果が判定できるという利点からも、自己負担は発生するものの、通常の保険診療で抗原定性迅速検査を幅広く行えるようにする必要がある」とし、国に対してもその実施を強く求めていく考えを示した。

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