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令和3年(2021年)1月5日(火) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

年末年始に向けて基本的な感染防止対策の徹底を要請

日医定例記者会見 令和2年12月9・16日

年末年始に向けて基本的な感染防止対策の徹底を要請

 中川俊男会長は、新型コロナウイルス感染症の感染状況を受けて日本医師会の見解を説明。年末年始に向けて、基本的な感染防止対策の徹底を要請した。
 中川会長は、昨年12月14日に菅義偉内閣総理大臣と共に新型コロナウイルス感染症対策で中核的な役割を担う国立国際医療研究センター(NCGM)を視察したことを報告。今回の視察は12月1日に菅総理と会談した際に、「新型コロナウイルス感染症対応に当たっている医療従事者の励みになるので、医療現場を視察して欲しい」とお願いし、実現したものであるとその経緯を説明するとともに、菅総理からは「国としてできる限りの支援を行う」との考えが改めて明確に示されたことを明らかとした(別記事参照)

GO TOトラベル一時停止を評価

 また、同日14日に菅総理がGO TOトラベルを12月28日から来年1月11日まで全国一斉に停止すると表明されたことに触れ、GO TOトラベルについて、日本医師会は医療の専門家集団として、「国民の生命と健康を守ることが第一であり、徹底した感染防止対策が結果的には一番の経済対策になる」との考えの下、これまでも一貫して、地域間の移動の促進は気の緩みにつながり、感染拡大のきっかけになることを訴えてきたと説明。「今回、さまざまな産業が苦境に喘ぎ、かつ自殺者が急増する中で経済対策のバランスに苦慮されながら、菅総理がGO TOトラベル一時停止の結論を英断されたことを評価したい」と述べた。
 更に、中川会長は、日本医師会や地域の医師会では、これまでも記者会見などメディアを通じて、「医療従事者への一番の支援は、感染を極力広げないことである」「最強の感染拡大防止策は、国民一人ひとりの日常の慎重な行動と所作である」と国民に徹底した感染対策をお願いしてきたが、その思いが着実に届き、共感を得て、行動の自粛につながっていることを実感していると述べるとともに、「今後は地域の医師会とも協力し、住民に対して、地域の現状や現場の生の声、呼び掛けなどを地元のマスメディアやSNSなどを通じて積極的に発信していく」として、各地域のテレビ局、ブロック紙等、マスコミに対してその支援を求めた。
 最後に中川会長は、年末年始の休暇を控え、帰省の移動による感染拡大の懸念を示し、「新型コロナに年末年始はありません」と強調。更に、現在、医療崩壊につながりかねない状況であり、一人ひとりの生命が危機にさらされているとして、改めて行動や所作に十分気をつけた上で、マスクの着用などの基本的な感染防止対策及び「感染リスクが高まる場面」の回避、「換気を怠らない」などの徹底をお願いするとともに、クリスマスを前に「今年は静かなクリスマス、Silent Nightで過ごして頂きたい」と国民に呼び掛けた。

令和2年の漢字は「命」

 その他、中川会長は記者との質疑応答の中で、今年の漢字を問われたことに対して、「国民の命を守るために医療従事者が命懸けで頑張っていることから、『命』を選ぶ」と述べるとともに、新型コロナウイルスにより生命と健康が脅かされる不安を抱き続けた1年を振り返り、「今後も日本医師会は、国民の生命と健康を守っていく」と強調した。

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