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令和3年(2021年)2月4日(木) / 「日医君」だより / プレスリリース

新型コロナウイルス感染症に関する最近の動向について

 中川俊男会長は2月3日の定例記者会見で、前日の2日に政府が10都府県に対して緊急事態宣言を3月7日まで延長するとしたことに関し、菅義偉内閣総理大臣の英断を評価すると述べるとともに、以下の5点について、新型コロナウイルス感染症の最近の動向を踏まえた日本医師会の考えを説明した。

(1)緊急事態宣言
 日本医師会では、これまで緊急事態宣言解除の条件に関して、「六つの指標全てがステージ2の基準、あるいはステージ3であってもステージ2に移行するのが確実となった状態になって始めて解除の検討をすべきである」と発言してきたとし、「感染者数が下がり切らない状態で対策を緩めると、再び感染が拡大に転じる可能性があるだけでなく、緊急事態宣言が発出された頃の新規感染者数のピークを更に上回る感染拡大となることも危惧される」として、今回の宣言延長を評価する考えを示した。

 また、解除の指標の一つである病床使用率について、確保病床のうち準備病床を除く即応病床の逼迫の具合は公表されている病床使用率の数字以上であり、現場の逼迫感とは大きく乖離していると指摘。その要因は、病床使用率の分母が大部分の都道府県で準備病床を含む確保病床のままになっていることにあるとして、改めて、分母を即応病床数にした病床使用率も公表することを求めた。

(2)ワクチンの配送体制
 配送については、現場の医療機関を熟知している医薬品卸売業の関係者との連携と協力が不可欠であることから、2月2日に日本医薬品卸売業連合会の役員等とワクチン移送の準備状況について情報共有と意見交換を行い、今後更に連携を強化することで一致したことを説明。

 ワクチン接種は、これまでの「守り」の闘いから、「攻め」に転じるものだとして、「日本医師会を始め全国の医師会は、あらゆるケースを想定しながら、新型コロナワクチン接種体制の構築に全力で取り組んでいく」との姿勢を示し、「都道府県、市区町村行政と各卸の皆さんには、ぜひ地域医師会との情報共有・協議を深めて欲しい」と述べた。

(3)新型コロナウイルス感染症患者受入病床の確保
 日本医師会が、1月27日、四病院団体協議会と全国自治体病院協議会との合同で新型コロナウイルス感染症患者受入病床確保対策会議を開催し、「病床確保等に向けた具体的方策」を取りまとめたことを報告。具体的方策は、都道府県医師会及び都道府県病院団体による協議会を軸に、受入病院及び病床の確保、後方支援病床の確保、宿泊療養・自宅療養の充実、地域の医師・看護師等の派遣に及び、特にICUや急性期医療の需給が逼迫している状況下においては、回復した患者の後方医療機関での受け入れが最重要課題の一つであり、受け入れ病院に退院基準を理解してもらうことが急務であるとの意見で一致したと説明。後方支援病院に積極的な受け入れを行ってもらえるように、都道府県医師会に対して、地域の関係医療機関に退院基準を早急に周知徹底することを求めるとともに、退院基準の他にも、受入可能病院から要望があれば、ゾーニングの方法などについて助言する体制も整えていく考えを示した。

(4)医療従事者への人権侵害
 日本医師会は、昨年の10月から12月に、医療従事者等に対する風評被害の実態等を把握するため、緊急調査を実施したことを報告。中には、風評被害という状況を飛び越えて、深刻な差別、人権侵害に当たる事例が散見されたことを明かし、「この問題を解消するためにも国からの至急の対応を要請したい」とした他、マスコミに対しても協力を求めた。

(5)医療機関の経営状況
 日本医師会は、昨年3月から新型コロナウイルス感染症の拡大が診療所経営に与える影響を調査しており、昨年9月、10月分がまとまったことを報告。小児科、耳鼻咽喉科を始め、まだまだ厳しい状態が続いているとして、国の更なる支援を要請するとともに、「感染拡大防止等支援事業補助金」については、ほとんどの診療所で申請済みまたは申請予定であり、有効に活用されているとして、これを評価する考えを示した。

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