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令和4年(2022年)1月20日(木) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

大賞と功労賞の受賞者が決定

 第10回「日本医師会 赤ひげ大賞」の受賞者として、「赤ひげ大賞」5名、「赤ひげ功労賞」13名がこのほど決定し、1月6日に行われた定例記者会見で城守国斗常任理事が公表した(大賞の受賞者の功績、功労賞の受賞者の氏名は下記参照)。

 「日本医師会 赤ひげ大賞」(以下、「赤ひげ大賞」)は、地域の医療現場で健康を中心に地域住民の生活を支えている医師にスポットを当て、その活躍を顕彰することで、各地の医療環境整備、医療活動の充実に寄与することを目的として、平成24年に日本医師会と産経新聞社が創設したものである。
 10回目となる今回は、総勢10名(下掲)の選考委員出席の下に、昨年11月5日に日本医師会小講堂で選考会を開催し、厳正なる審査の下、都道府県医師会から推薦された候補者より18名を「赤ひげ功労賞」に選定し、その中から更に5名を「赤ひげ大賞」に決定した。
 会見で受賞者を公表した選考委員でもある城守常任理事は、「長年にわたり、困難な状況の下で住民の健康確保や保健・福祉の向上に親身に取り組んでこられた、素晴らしい功績の方ばかりだった」と今回の選考を振り返った上で、「多くのマスコミの皆さんに取り上げてもらえることは受賞者の励みにもなる」と強調。また、「受賞者の功績を知ることで、一人でも多くの方々に、受賞者のようなかかりつけ医をもちたいと思ってもらえればありがたい」と述べた。
 なお、表彰式に関しては、3月に都内のホテルで開催する予定としているが、新型コロナウイルス感染症の感染状況を勘案して開催を決定する(開催された場合には、後日、本紙で詳報する予定)。

「赤ひげ大賞」受賞者(5名)

順列は北から・敬称略
受賞者の年齢は2022年1月6日現在

植田 俊郎(うえた としろう) 医師

67歳 岩手県 植田医院 院長

220120a1.jpg医療資源の乏しい大槌町で、平成2年より30年以上にわたって地域住民の健康管理に人生を捧げ、町の小中学校の学校医を務めるなど、児童生徒の健康管理にも多大な尽力をしてきた。東日本大震災の際には甚大な被害を受け、4階建ての診療所・自宅も津波に飲み込まれたが、自衛隊に救出されて避難先に到着するなり救護所を開設して医療活動を行い、不眠不休で診療を続けた。現在でも人々に寄り添いながら、地域の復興と医療の再生に努力を続けている。

市川 晋一(いちかわ しんいち) 医師

70歳 秋田県 仙北市西明寺診療所、仙北市桧木内診療所 所長

220120a2.jpg地域で唯一の医師として、診療所における医療の質の向上を目指してきた。「365日24時間地域住民の健康のため」をモットーに、外来・訪問・休日夜間診療にも携わり、緩和ケアや終末期の看取りでは常に駆け付けられる態勢をとっている。また、多職種連携による地域の包括的な支援・サービス提供体制の構築や、後進の育成にも尽力。仙北市温泉療養研究会会長として入浴事故を研究する傍ら、温泉浴マイスター制度を創設し、地域おこしにも貢献している。

鋤柄 稔(すきがら みのる) 医師

74歳 埼玉県 シャローム病院 院長

220120a3.jpg地域でのホスピスケアを含めた終末期ケアを行うべく医院を開業。文字どおり24時間365日体制で、朝は4時に起床、食事や入浴の最中も電話が掛かってくれば飛び出し、常に患者に寄り添ってきた。24時間対応での往診体制も構築しており、「全ては地域と患者さんのために」を礎に、多職種連携のためのICTツールなども積極的に取り入れている。後進の育成にも努めながら、現在も骨身を惜しまず地域医療に尽力している。

大石 雅之(おおいし まさゆき) 医師

67歳 神奈川県 大石クリニック 院長

220120a4.jpg精神科医として30年以上にわたり、患者の命を守るべく全身全霊で闘っている。全国的にもギャンブルや覚せい剤の依存症の人が多いと言われる地域で、専門外来として平成3年にクリニックを開業。依存症患者の裁判書類の作成、出廷における患者のケアに加え、警察官や刑務所の職員へ病像の講義や説明を行ってきた。その他、刑を終えて出所した患者のケアのため、精神科グループホームや寮を設立し、住居や就職の援助など社会復帰の手助けもしている。

佐藤 立行(さとう たちゆき) 医師

94歳 熊本県 佐藤医院 院長

220120a5.jpg昭和27年より約70年にわたり、地域住民の医療・保健・福祉の向上に努めている。無医地区であった戸馳(とばせ)島に、「身近なかかりつけ医が診察し、必要に応じて大きな病院を紹介することで島民達は安心できる」と考え、医院を開業。真摯(しんし)な態度で地域住民の健康増進に尽力し、日曜祭日の当番医としても開業以来従事している。その他、小中学校の学校医として、児童生徒の健康管理並びに学校保健会の活動に携わるなど、学校保健の推進にも貢献している。

「赤ひげ功労賞」受賞者(13名)

順列は北から・敬称略

楯   秀貞(たて ひでさだ)(北海道)
今村  憲市(いまむら けんいち)(青森県)
丸山   博(まるやま ひろし)(千葉県)
鈴木 慎太郎(すずき しんたろう)(東京都)
吉田 まゆみ(よしだ まゆみ)(福井県)
露木  弘光(つゆき ひろみつ)(山梨県)
河合   俊(かわい しゅん)(静岡県)
西城  英郎(さいじょう ひでお)(三重県)
赤木  重典(あかぎ しげのり)(京都府)
田仲 みすず(たなか みすず)(大阪府)
円山  忠信(えんざん ただのぶ)(広島県)
星子   卓(ほしこ たかし)(福岡県)
木原  晃一(きはら こういち)(鹿児島県)

選考委員
羽毛田信吾(昭和館館長、前宮内庁参与)
向井 千秋(東京理科大学特任副学長)
檀  ふみ(俳優)
ロバート キャンベル(早稲田大学特命教授)
河合 雅司(作家、人口減少対策総合研究所理事長)
伊原 和人(厚生労働省医政局長)
釜萢  敏(日本医師会常任理事)
城守 国斗(日本医師会常任理事)
鈴木 裕一(産経新聞社取締役)
乾  正人(産経新聞社執行役員論説委員長)
(敬称略)
主  催 日本医師会、産経新聞社
後  援 厚生労働省、フジテレビジョン、BSフジ
協  力 都道府県医師会
特別協賛 太陽生命保険株式会社

◆会見動画はこちらから(公益社団法人 日本医師会公式YouTubeチャンネル)

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