日本医師会定例記者会見 1月19日
松本常任理事は、「日本医師会Web研修システム」の提供体制が整ったことを受けて、同システムを都道府県医師会に提供し、その活用を求めていくことを明らかにした。
まず、同常任理事は、本システムについて、各医師会が行っているさまざまな研修に応じた多様な条件設定が可能なWeb研修システムとして開発されたもので、座学と同等レベルの受講管理が可能となっていることを紹介。具体的には、(1)受講ログの取得、(2)講義中のキーワード表示、(3)テスト・アンケート実施、(4)チャット質問―などが可能となっている他、受講者がシステム内で受講証明をダウンロードできる機能も搭載されていると説明した。
また、令和3年度末までに、本人確認のための顔認証機能や受講料の決済機能を搭載する予定であり、受講者及び事務局からの質問に対応するコールセンターの設置についても調整中であることを報告。「受講申し込みの受け付けから医師が取得した単位を管理している『全国医師会研修管理システム』への単位登録までを一つのシステムで行うため、事務負担の大幅な軽減を図ることができ、有効活用が可能である」として、本システムの価値を強調した。
利用料に関しては、まずは同システムを実際に体験してもらいたいという考えの下に、令和5年3月31日までに開催される研修会のWeb配信使用料を無料とし、今後全国での使用実績等を勘案の上、使用料を検討し、令和5年4月1日以降は有料とする意向を示した。
更に、本システムの利用対象については、医師の個人情報を多く取り扱うため、都道府県医師会等や日本医師会が認めた団体のみとする考えを示し、今後は2月上旬を目途に都道府県医師会向けに本システムの説明会を開催し、説明会後は都道府県医師会等においても使用できるよう調整していく予定であることを報告した。
また、以前の集合形式の研修会においても本人確認を始めとする厳格な受講管理を行った上で実施していた「日本医師会認定産業医に係る研修会」については、本年3月上旬には本システムに本人確認のための顔認証機能を搭載することを踏まえ、同研修会についても、日本医師会Web研修システムを利用する場合は一部の単位取得を可能とし、モデルケースとして埼玉県医師会に協力を仰ぎ、3月末~4月末までの間に産業医の単位が取得可能なWeb研修会を開催する予定であることを説明。
最後に同常任理事は、「日本医師会としても、引き続き日本医師会Web研修システムを活用して、コロナ禍においても継続的に必要な研修を実施していきたい」と述べ、都道府県医師会にその活用を求めた。
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