日本医師会定例記者会見 5月24日
松本吉郎会長は記者からの質問に答える形で、(1)少子化対策の財源を巡る政府の議論、(2)昨今問題となっているマイナ保険証の保険資格情報の誤登録―について、日本医師会の考えを説明した。
(1)に関しては、特に少子化対策は今後の日本にとって大切なことであり、こども・子育て政策の財源確保は重要だとする一方で、「物価高騰や賃金上昇が進む中で、全就業者の12%(約800万人)を占める医療・介護分野の就業者だけが取り残されることはあってはならず、国民の生命と健康を守るためにも国民に不可欠な医療を確保することが極めて重要になる」と主張。
政府に対しては、「財源に限りがある中で難しい問題ではあるが、こども・子育て政策と社会保障の両方の視点をもってトータルで考え、その両方にしっかり取り組んでもらえるよう求めていきたい」と述べた。
また、(2)については、「マイナ保険証を用いたオンライン資格確認は、今後の医療DXの基盤となる大変重要な仕組みであるが、言うまでもなく、正確にデータの登録がなされていることが大前提である」と指摘。「国民・患者ばかりでなく、医療機関に安心して利用してもらうためにも信頼性を高めていくことが最も重要であり、国や保険者、システムの運営主体である社会保険診療報酬支払基金には、データの正確性の確保に引き続き全力で取り組んでもらいたい」とした。
更に、国に対しては、何か問題や疑問が生じた場合などに、国民・患者の皆さんや医療機関が報告・相談できる窓口の拡充とその周知・広報、相談に対する懇切丁寧な対応も併せて強く求めていく考えを示した。
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