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令和7年(2025年)4月23日(水) / 「日医君」だより / プレスリリース

篤志解剖全国連合会、日本篤志献体協会、日本解剖学会による献体解剖倫理指針の策定について

 松本会長は、4月23日の定例記者会見において、篤志解剖全国連合会、日本篤志献体協会、日本解剖学会の三者合同で、「献体解剖倫理指針」が策定、公表されたことを紹介。医療界全体として共有していく意向を示すとともに、医療を代表する学術団体として国民に対し、献体という尊い仕組みを今後も適切に守っていく決意を表明した。

 松本会長はまず、医学教育に欠かすことのできない解剖実習は、そのほぼ全てが「献体」として、死後自らのご遺体を医学研究のために提供して下さる方々の尊いご遺志によって支えられており、解剖実習に参加する学生、指導する教員・関係者は、ご遺体に対する礼意と感謝の気持ちを常に抱かなくてはならないとの考えを示した。

 本指針の策定に至る背景として松本会長は、「わが国の医学教育の中で実施されている解剖実習は倫理的な配慮の下に適切に実施されている一方で、ごく一部で医学部教育以外の場ではあるものの、海外で実施された解剖研修に参加した日本の医師がご遺体への礼意を欠く行動により、献体解剖の実施そのものを危うくしかねない不適切な事案が見られたことがある」と説明した。

 また、策定には直接関わってはいないものの、今回指針を紹介した理由については、「日本医師会としても献体解剖をめぐる不適切な事案は、医の倫理にもとる憂慮すべき事態であり、ご遺体に対する礼意の保持は医学を志す者としての出発点とも言える基本的事項であると考えており、その趣旨に賛同し、本会会員を始め広く医療界全体で共有すべき事柄であると判断したからだ」とし、メディアに対しても国民への周知に対する協力を求めた。

◆会見動画はこちらから(公益社団法人 日本医師会公式YouTubeチャンネル)

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