

松本吉郎会長は8月26日の定例記者会見で、発生から約4週間が経過した「令和8年熊本地震」について、日本医師会のこれまでの対応などを説明した。
松本会長は、8月9日の宇城地域への訪問に続き、21日には八代地域を訪問し、西文明八代市医師会長、峯苫貴明八代郡市医師会長と意見交換を行った他、地域の保健医療福祉調整本部の会議にも出席し、日本医師会として引き続き支援を行っていくことを表明したことなどを報告。その中で、北部地域医療センターの吉田光宏院長からは「在宅や避難所で暮らす人たちへのJMATのニーズは高い」として、支援の継続などが求められたことを明らかにした。
また、同日には水足秀一郎熊本県医師会長と共に熊本県庁を訪問し、木村敬熊本県知事にJMAT派遣等、日本医師会の対応について説明したことを報告。同知事からはこれまでの支援に対する感謝の言葉が述べられた上で、「被災者も徐々に自宅に戻りつつあるが、戻った地域に医療機関がなくなってしまっては生活していくことはできない」として、協力要請を受けるとともに日本医師会として、今後も息の長い支援を行っていくことを約束したことを明らかとした。
JMATの派遣に関しては、8月18日開催の災害対策本部会議において、現地の医療支援ニーズの変化を踏まえ、JMATの派遣体制の再調整を行うことを決定したが、「引き続きの支援は必要」と強調。DMAT等が撤収した後はJMATが引き継ぐが、JMATが撤収した後は引き継ぐ医療支援チームはないため、統括JMATによる分析・評価とともに、地元の先生や医師会の考えを踏まえて、JMATの派遣体制を判断していくとした。
現在のチーム派遣状況については、熊本県医師会が編成する「被災地JMAT」、九州医師会連合会によるJMATが4~5チーム、九州以外の都道府県医師会からのJMATが3~4チームとなっていることを説明。「9月以降は、チーム数は必要に応じて減少していくことになるが、医療支援の需要に応じてJMATの数を調整しながら、被災地から『もう大丈夫』と言われるまで、派遣を続けていく方針に変わりはない」と強調した。
また、今週、北海道医師会並びに、福島県医師会が東北6県医師会を取りまとめて編成した「JMAT東北」の派遣が開始されたことにも触れ、「これで全国八つの医師会ブロック全てからJMATの派遣が行われた」と説明。JMATの派遣については「各都道府県医師会で編成したチームを、数日間の交代制で途切れることなく継続的にチームを派遣していくということを当初より重視していた」と述べるとともに、その方法については、(1)一つの医師会でチームを派遣し続ける、(2)複数の医師会で分担し合って派遣する(今回は、福岡・佐賀・長崎が宇城地域へ、大分・宮崎・鹿児島・沖縄が八代地域へ派遣するといった分担を行った)、(3)「JMAT東北」のように医師会ブロック単位による派遣をする―の3通りが考えられると説明。「日本医師会では令和6年能登半島地震の教訓を踏まえて、『JMATの統括機能の強化』に取り組んできたが、今回、各都道府県医師会の努力により、継続的にチームを編成していただいたおかげで、次の災害に向けて大変貴重な経験を得ることができた。今回の震災の犠牲になられた方々のためにも、更にJMATの統括機能の強化に努めていきたい」と意気込みを語った。
加えて、熊本県庁に設置した熊本県JMAT調整本部の統括JMATには、今回のJMAT活動全体の采配を取ってもらっており、その統括JMATは、当初は沖縄県医師会、次いで現在の東京都医師会、9月1日には北海道医師会へと、日本列島を縦断するような形でバトンタッチをしていくことも説明した。
その他、松本会長は、8月13日に発生した令和8年千葉県豪雨災害についても言及。被害に遭われた方々に哀悼の意を表した上で、多くの医療機関も被害を受けたことから、24日に大濱洋一千葉県医師会副会長/千葉市医師会長、秋谷弘樹千葉市医師会理事と共に、甚大な被害を受けた三つの医療機関を視察してきたことを報告。いずれも大変深刻な状況であり、日本医師会として、一日も早く診療機能を取り戻せるよう、現場の実情を国や関係行政機関にしっかりと伝えていくとした。
また、昨日開催の第14回常任理事会において、千葉県医師会を通じて被災地に見舞金を送ることが決定したことも明らかとした。
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