医師のみなさまへ

日本医師会長からの挨拶

  •  令和4年6月から第21代日本医師会長を務めている松本吉郎です。

     現在発行されている新千円札の肖像には、日本医師会初代会長の北里柴三郎先生が採用されています。大正5(1916)年に北里先生らによって設立された日本医師会は、医道の高揚、医学教育の向上、医学と関連科学との総合進歩、生涯教育などを含む幅広い事業に取り組み、昭和、平成、そして令和の現在に至るまで、時代を超えて連綿と活動を続けております。

     社会保障を取り巻く環境は今後一層厳しくなるものと予想されますが、必要かつ適切な医療は公的医療保険制度による国民皆保険、すなわち国民皆保険制度により確保しなければなりません。「税金による公助」「保険料による共助」「患者さんの自己負担による自助」の3つのバランスを取りながら進め、自己負担のみを上げないこと、併せて、低所得者等への配慮が極めて重要です。

     地域に根差して診療している医師は、自院での診療以外にも、地域の時間外・救急対応や行政・医師会等の公益活動、地域保健・公衆衛生活動、多職種連携など、地域住民の健康を守るための活動を連携して行い、地域を面として支えております。そして、地域医師会はこれらの活動に深く関与し、運営しています。日本医師会は、こうした活動を国民の皆様に広く知っていただきたいと考えており、情報発信に努めております。

     また、南海トラフ巨大地震や首都直下地震などの発生も懸念されるところですが、日本医師会は、これまでも日本医師会災害医療チーム"JMAT"を派遣し、被災地の皆様の生命と健康を守る活動を行ってまいりました。引き続き災害対策基本法上の指定公共機関として、災害に備えた取り組みを進めてまいります。

     医師会活動に邁進された先人たちは、世界に冠たる国民皆保険制度を築き、我々の世代にまで受け継いで下さいました。この日本が誇る財産を次世代にも継承し、「国民の生命と健康を守る」という使命を果たすためにも、日本医師会は地域医師会と連携を図りながら、引き続き活動を推進してまいります。

     皆様のより一層のご支援・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

第21代 日本医師会長

松本 吉郎

(まつもと きちろう)

令和8年6月

新会長インタビュー「日本医師会の取り組み」

Doctorrase No.43より