令和3年(2021年)9月5日(日) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース
新型コロナウイルス感染症患者の自宅療養を支援する取り組み事例に関するアンケートについて
釜萢敏常任理事
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日本医師会定例記者会見 8月4・18日
釜萢敏常任理事は都道府県医師会を対象に行った、「新型コロナウイルス感染症患者の自宅療養を支援する取り組み事例に関するアンケート調査」の速報結果について報告した。
同常任理事は、それぞれの地域において自宅療養の支援に取り組んでいる先行事例や課題を把握し、情報共有した上で、今後の取り組みに生かすことを目的に調査を行ったとし、8月18日時点で51件の回答を得たことを明らかにした。
回答のあった取り組みに共通する点としては、各地域において自宅療養、宿泊療養の医療支援に対応できる医療機関のリスト化を行い、関係者が情報共有し、活用する仕組みを構築した上で、行政とも連絡手順や運用方法などの連携について協議を進めていることであったと説明。
その他、「自宅療養、宿泊療養の患者を、いかに迅速に適切な入院治療につなげていくかの判断が重要である」との回答もあったことを説明し、現在、医療提供体制が逼迫(ひっぱく)する中で、入院施設が見つけられない事例が増えていることに対して懸念を示した。
その上で、具体的な事例としては、いずれも行政との緊密な連携の下で行っている埼玉、兵庫両県医師会の取り組み事例を紹介した。
●埼玉県医師会では、自宅療養の軽症者や、宿泊療養において健康観察を行う看護師が、医師の診察や判断を必要とした場合に、手挙げ方式で募った482の協力医療機関リストを活用し、医師の支援要請に積極的に取り組んでいる他、新型コロナウイルス感染症が軽快した患者を受け入れる後方支援病院として、162医療機関がシステム登録を行い、対応している。
●兵庫県医師会では、早期から宿泊療養施設の対応に取り組んでおり、自宅療養も併せ、医師の診察等が必要になった際に往診などの対応ができる医師は187名を数え、現時点で487件に対応した。
釜萢常任理事は、今後、更に地域の医療従事者がさまざまな役割を担うことになることを踏まえ、日本医師会としても、引き続き、今回挙げられた課題の解決に努めるとともに、都道府県医師会、郡市区医師会の理解と協力を得ながら、積極的に自宅療養者に対する支援に取り組んでいくとの姿勢を示した。
※今回のアンケートで都道府県・郡市区医師会から寄せられた取り組み事例や意見については、他の都道府県・郡市区医師会と共有できるように日本医師会で取りまとめ、「日本医師会文書管理システム」の「お知らせ」欄に掲載しているので、ぜひ、ご活用願います。
問い合わせ先
日本医師会 介護保険課、地域医療課 TEL:03-3946―2121(代)