令和2・3年度 会内委員会答申・報告書(全文は日本医師会ホームページ「メンバーズルーム」に掲載)
令和2・3年度救急災害医療対策委員会(委員長:山口芳裕杏林大学医学部主任教授・高度救命救急センター長)の報告書がこのほど取りまとめられた。
会長からの諮問は、新型コロナウイルス感染症(新興・再興感染症)時代の救急災害医療のあり方について「1.地域包括ケアシステムにおける救急医療について」「2.災害医療について(1)JMATのあり方、(2)マスギャザリング災害に備えた医療体制」であった。
審議に当たっては、委員会の下に①地域包括ケアシステムにおける救急医療について②JMATのあり方③マスギャザリング災害に備えた医療体制④新型コロナウイルス感染症時代の避難所マニュアルの改訂―に関する四つのワーキンググループ(以下、WG)を設置して、検討が行われた。
今回取りまとめられた報告書の内容は、「総括」「各WGによる報告」「新型コロナウイルス感染症患者の入院調整」の6部構成となっている。
①のWG報告では、課題の洗い出しを行い、7項目の論点がまとめられている他、②のWG報告では、JMAT研修のオプション研修として、「COVID―19編」のプログラム案と追加的な研修プログラム案が示されている。
また、③のWG報告では、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会(東京2020大会)を見据えて行われたセミナー【開催地:北海道医師会、東京都医師会、神奈川県医師会】の報告とともに、コロナ禍で開催された東京2020大会の総括及び「大規模イベント医療・救護ガイドブック」のアップデートすべき点がまとめられている。
更に、④のWG報告では、令和2年6月に公表した『新型コロナウイルス感染症時代の避難所マニュアル』の改訂に関して検討を行い、その結果について委員長を編集代表として書籍出版するとともに、日本医師会ホームページにも掲載したことが紹介されている。
また、「新型コロナウイルス感染症患者の入院調整」については、令和3年5月の委員会において、各都道府県の調整本部で実際に新型コロナ感染症患者の入院調整の対応を行った先生方による講義の概要がまとめられている。