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令和5年(2023年)4月20日(木) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

新型コロナウイルス感染症の現況と新年度からの対応等について

日本医師会定例記者会見 3月29日

新型コロナウイルス感染症の現況と新年度からの対応等について

新型コロナウイルス感染症の現況と新年度からの対応等について

 松本吉郎会長は、まず、3月26日に開催した第153回日本医師会臨時代議員会において、常任理事4名の増員に向けた定款改正(4月1日施行)が賛成多数で承認されたことを報告(別記事参照)。今回の定款改正が承認されたことを受けて、今後は6月25日開催予定の第154回定例代議員会において常任理事4名の選出を行い、6月27日開催予定の令和5年度第3回理事会において具体的な分掌等を決定する予定であることを明らかにした。
 松本会長は、「新たに加わる常任理事には通常業務の他、全国の医師会と日本医師会とのより緊密な連携強化に努める中で、組織強化の推進に鋭意取り組んで欲しい」と述べた上で、今回の定款改正を追い風として、今後も「国民の信頼を得られる医師会」「医師の期待に応えられる医師会」へとつながる取り組みを一層強化していく意向を示した。
 次に、新型コロナウイルス感染症の国内の新規感染者数については、日々の増減が見られ、若干の増加傾向もあることから今後も感染者数の増減の波が続いていくとの見方を示し、3月23日開催の厚生労働省のアドバイザリーボードにおいても、今後の感染状況の短期的な予測では、地域差や不確実性はあるものの、全国的には横ばい傾向が続く見込みであるとしていることを説明。「新型コロナ感染やワクチン接種から時間が経つことによる免疫の減衰、免疫逃避が起こる可能性の高い変異株の割合の増加等が感染状況に与える影響についても引き続き注視していきたい」とした。
 また、5月8日に新型コロナの感染症法上の位置付けが新型インフルエンザ等感染症から5類感染症に移行されることを受けて、検査や外来診療の医療費負担、陽性者や濃厚接触者の取り扱い、医療提供体制などが変更されることを改めて説明。
 松本会長は、日本医師会として、医療現場や国民生活の混乱を避けるためにも、段階的な移行によるソフトランディングとなるよう政府に要請してきたことにも触れた上で、「これまで新型コロナに対応してきた全国の診療・検査医療機関や、新たに新型コロナ診療に対応する医療機関を含め、混乱が起こらないよう必要な支援の継続や情報発信を引き続き政府に要請していく」と述べた。

重要なことは特例臨時接種が1年間延長されたこと―釜萢常任理事

 会見に同席した釜萢敏常任理事は、令和5年度からの新型コロナワクチン接種について、3月7日に厚労省が公表した説明用リーフレットを用いて解説した。
 「令和4年度秋開始接種」の扱いについては令和5年5月7日で終了し、同8日以降は原則年1回希望者に接種が可能になることや、65歳以上の高齢者や基礎疾患を有する者、医療従事者等については年2回の接種が推奨されていることなどを紹介。5歳から11歳の人に対する接種の扱いについても触れ、「本年3月8日以降はオミクロン株対応2価ワクチンでの追加接種が可能になっているので、希望される方は早めに受けて頂きたい」と述べた。
 また、令和5年9月以降の接種に使用するワクチンの株について、流行の様子によって株を変えるのか、現在の株を引き続き使用するかは今後の検討になるとした。
 その上で、これらの国の対応について釜萢常任理事は、「最も重要な点は、本来、今年3月31日までとされていた特例臨時接種の期限が1年間延長されたことで、令和5年度も全ての方が自己負担なしで新型コロナワクチンを接種できるようになったことであり、日本医師会としても大変心強く思っている」と述べるとともに、今後は集団接種等を縮小する見通しであることを踏まえ、「日本医師会としても、各医師会と協力し、希望される方に速やかに接種が実施できる体制をしっかり準備していきたい」とした。

◆会見動画はこちらから(公益社団法人 日本医師会公式YouTubeチャンネル)

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