2019年10月26日
第7回日本医師会赤ひげ大賞受賞者のご紹介(順列は北から)
第7回日本医師会赤ひげ大賞受賞者
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大里 祐一(おおさとゆういち)医師 83歳
秋田県 大里医院理事長
三代、120年にわたって地域住民の医療・保健・福祉の向上を牽引。「地域医療」という言葉が一般的でない時代から地域住民に寄り添う姿勢を貫き、山間の豪雪地域を4輪駆動車で昼夜を問わず訪問診療を行い、働いている人達が受診できるように「日曜診療」も継続している。阪神・淡路大震災発生時には、率先して避難所となっていた神戸市の小学校に入り、医務活動に当たった他、県会議員を通算5期務め、県の医療政策の策定にも貢献した。
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千場 純(ちばじゅん)医師 69歳
神奈川県 三輪医院院長
「患者さんと家族の気持ちに最期まで寄り添う医療」「頼まれれば断らない訪問診療」をモットーに多施設・多職種と連携の下、在宅医療を実践。在宅医療推進連携拠点「かもめ広場」を開設し、横須賀市と共に、在宅医療の推進に組織的に取り組んできた。また、共助に着目し「支援する」「支援される」関係を構築し、"最期までわが家で過ごせるまちづくり"をライフワークとして、医院に「みんなあつまるしろいにじの家」を併設し、その実現に向け継続的な挑戦を続けている。
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堀川 楊(ほりかわよう)医師 78歳
新潟県 堀川内科・神経内科医院理事長
治療困難で生活障害の重い神経難病の在宅療養患者に対する退院後の在宅ケアの重要性を早くから認識し、昭和53年に勤務していた病院に「継続医療室」を開設。ALS等の患者に対する訪問看護と往診を開始し、地域の医師、保健師、ヘルパーと協働の下、在宅医療を提供してきた。その後、訪問看護ステーションと在宅介護支援センター(現在は居宅介護支援事業所)を併設した現医院を開設し、地域における退院後の受け皿の役割を担い続けている。
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橋上 好郎(はしがみよしろう)医師 93歳
長野県 医療法人 健生会理事長
往診を求められれば、いつでも、どこでも、誰の元にでも駆け付け、24時間体制でお産から手術まで対応してきた。昨年まで村内4つの診療所を回り、山間部の地域医療を支え続け、93歳になった今も現役で介護老人保健施設に従事。幅広い医療技術、知識で住民の信頼も厚く、三代、四代続けて氏をかかりつけ医とする世帯も多い。「患者は家族のような存在」をモットーに身体を診るだけでなく、患者一人ひとりの心にまで寄り添った医療を実践する村の名物先生。
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緒方 俊一郎(おがたしゅんいちろう)医師 77歳
熊本県 緒方医院院長
球磨郡内に2カ所しかない有床診療所の一つを、6代目として継承。先祖代々、情熱をもって地域に密着した医療活動を実践し、昼夜を問わず、遠い山間部であっても往診を続けてきた。開業当初より園医、学校医、嘱託医を担うだけでなく、介護保険制度のなかった時代に、何度も県庁に掛け合うなど、特別養護老人ホームや介護老人保健施設の設立に向けて奔走した。その他、自院の敷地内に子ども達のための言語診療科を併設し、発育支援も行っている。
- 順序は北から。受賞者の年齢は2019年3月15日現在。