2024年8月1日
令和6年度ICTを活用した在宅看取りに関する研修推進事業「医師による遠隔での死亡診断をサポートする看護師を対象とした研修会」―申込を締切ました―
情報通信機器(ICT)を用いた死亡診断等の取扱いについては、「規制改革実施計画」(平成28年6月2日閣議決定)において、在宅での穏やかな看取りが困難な状況に対応するため、医師が自らの診療下にある患者について、受診後24時間経過して死亡した場合であっても、下記a~eのすべての要件を満たす場合には、医師が対面での死後診察によらず死亡診断を行い、死亡診断書を交付することができるようになりました。
これを受け、平成28年度厚生労働科学研究において情報通信機器(ICT)を用いた死亡診断等を行う際の基本的考え方、具体的手順等についての研究がなされ、その結果を踏まえ「情報通信機器(ICT)を利用した死亡診断等ガイドライン」(以下、「本ガイドライン」 ) が策定されております。
b 終末期の際の対応について事前の取決めがあるなど、医師と看護師と十分な連携が取れており、患者や家族の同意があること
c 医師間や医療機関・介護施設間の連携に努めたとしても、医師による速やかな対面での死後診察が困難な状況にあること
d 法医学等に関する一定の教育を受けた看護師が、死の三兆候の確認を含め医師とあらかじめ決めた事項など、医師の判断に必要な情報を速やかに報告できること
e 看護師からの報告を受けた医師が、テレビ電話装置等のICTを活用した通信手段を組み合わせて患者の状況を把握することなどにより、死亡の事実の確認や異状がないと判断できること
今般、本ガイドラインにおいて、医師による遠隔での死亡診断をサポートする看護師が受けなければならないとされる「法医学等に関する一定の教育」研修を、厚生労働省から実施団体として選定された日本医師会が「医師による遠隔での死亡診断をサポートする看護師を対象とした研修会」として、以下の要領で開催いたします。
また、今回の研修会を受講する看護師のサポートを受け、遠隔から死亡診断を行う可能性のある医師についても、座学と集合演習については受講が可能です。
研修会概要
開催要領
1.座学受講
e-learning形式(所定の視聴期間内に講義動画をすべて視聴)により受講
2.集合研修
下記会場のいずれか1日程において実技・シミュレーションを研修(会場ごとに受講者を決定)
【東京会場】
①令和6年11月30日(土) 定員25名(於;日本医師会館)
②令和6年12月1日(日) 定員25名(於;日本医師会館)
【広島会場】
③令和6年12月14日(土) 定員25名(於;広島県医師会館)
3.実地研修
法医学に関する実地研修(2体以上の死体検案若しくは解剖の立会い、又は1体以上の死体検案若しくは解剖の立会い及び実地研修を代替する講義の受講)
*実地研修先については集合演習受講後に当方よりご案内をいたします。
上記1~3のすべての研修を履修した者に修了証を交付する。
参加費
教材費として、2,500円(交通費・宿泊費は受講者負担)
※振込口座については、受講決定者に別途ご連絡いたします。
対象者
◆原則として、以下の(ア)~(カ)のすべてを満たす訪問看護事業所の看護師(※1)
※1 ここでいう「看護師」に、准看護師は含まない。
(ア)看護師としての実務経験5年以上を有し、その間に患者の死亡に立ち会った経験が3例以上ある。
(イ)看護師としての実務経験のうち、訪問看護または介護保険施設等において3年以上の実務経験を有し、その間に患者5名に対しターミナルケアを行った(※2)ことがある。
※(ただし、(イ)を満たさない時にも、受講を認める場合がありますので、申込みの際、「特記すべき事項」に詳細をご記入下さい。)
※2 ここでいう「ターミナルケアを行った」とは、訪問看護においては、患者の死亡日及び死亡前14日以内に、2回以上の訪問看護を実施し、ターミナルケアに係る支援体制について患者及びその家族等に対して説明した上でターミナルケアを行った場合をいう。また、介護保険施設等においては、当該施設の看取りに関する指針等に基づき、看護師が対象となる入居者に対するターミナルケアに関する計画の立案に関与し、当該計画に基づいてターミナルケアを行った場合をいう。
(ウ)実務においてICTを活用して連携している医師に、研修受講について説明し、同意を得ていること。(エ)「情報通信機器(ICT)を利用した死亡診断等ガイドライン」を読み理解していること。
(オ)所属事業所において、業務上でタブレットまたはスマートフォン等を使用していること。
(カ)インターネットによるe-learning受講および2会場のうちいずれかでの集合演習を受講後、令和7年3月末日までに実地研修(※3)を履修できること。
※3 ここでいう「実地研修」とは、大学法医学教室及び監察医務機関等において、死体検案や解剖見学に参加することを通じ、死の三徴候や死後硬直等の法医学等に関する講義で学ぶ内容を実際に観察する研修をいう。
研修プログラム(予定)
*下記①②③すべてのプログラムを履修した受講者に修了証を交付する。
①講義(e‐learning受講) | ||
---|---|---|
講義 | 60分 | 「わが国の死因究明制度」 |
講義 | 90分 | 「法医学に関する一般的事項① ・死因論 ・内因性急死」 |
講義 | 90分 | 「法医学に関する一般的事項② ・外因死」 |
講義 | 60分 | 「法医学と看護」 |
講義 | 40分 | 「ICTを利用した死亡診断等の制度を活用する利用者・家族に対する意思決定支援~死亡前から死亡後に至る利用者・家族への接し方~」 |
講義 | 15分 | 「死亡診断書作成の補助における留意点」 |
参考動画 | 20分 | 「情報通信機器(ICT)を利用した死亡診断等のガイドライン」に基づいた死亡診断等及び医師との情報伝達のシミュレーション |
②演習(会場での集合演習) | ||
開講挨拶 | 10分 | 開講挨拶 |
講義 | 25分 | 研修の概要・ガイドラインについて |
講義 | 25分 | 本制度における看護師の役割 |
講義+演習 | 195分 | 実際に使用する機器を用いた医師との情報伝達のシミュレーション |
演習 | 100分 | ICTを利用した死亡診断等の制度を活用する利用者・家族に対する意思決定支援(ロールプレイ) |
総合討論 | 60分 | ICTを利用した死亡診断に関する在宅看取りの実践についての意見交換 |
閉会挨拶・事務連絡 | 10分 | 閉会挨拶、事務連絡(実地研修、修了証交付の手続き等に関する説明、アンケート記入等) |
③実地研修 | ||
2体以上の死体検案若しくは解剖の立会い、又は1体以上の死体検案若しくは解剖の立会い及び実地研修を代替する講義の受講 |
申込方法
申込を締切ました。
WEB推奨環境(本研修会へのお申込み等にあたっては、以下の環境でのご利用を推奨いたします。) | ||
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PC |
Windows10 以上 Mac OS X 10.14 以上 |
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ブラウザ |
Microsoft Edge (最新版) Mozilla Firefox (最新版) Google Chrome (最新版) Safari (最新版) |
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スマートフォン・タブレット | Android 7.0 以上 iOS 12.0 以上 |
申込受付期間
令和6年8月1日(木)午前11時~令和6年8月30日(金)午前11時
(受講の決定は先着順ではございません。本ページをよくお読みのうえお申込み下さい。)
申込を締切ました。
その他申込・受講に関する留意事項
- 応募者多数の場合には、離島・へき地に所属される方を優先させていただくなど、受講者選定会議にて厳正なる審査を行い、受講者を決定いたします。
- 受講決定者には令和6年9月17日(火)を目安に電話連絡のうえ、e-learningの受講等、研修会に関する情報をメールで通知いたします。なお、受講会場については、本会で受講者の希望を考慮・調整し決定いたします。
- 法医学に関する実地研修は、受講決定後にお知らせする、「受け入れ可能な機関」で受講していただきます。
- 受講記録票で受講状況の管理を行い、e-learningによる講義受講、集合演習および実地研修の全プログラムを履修した受講者に修了証を交付します。
- 大規模災害等により、やむを得ず、本研修会の実施を延期、もしくは中止する場合がありますことを、あらかじめご理解、ご了承ください。
【問い合わせ先】
公益社団法人 日本医師会 医事法・医療安全課
TEL:03-3942-6484/FAX:03-3946-6295
e-mail:mitori19●po.med.or.jp
※●を@にかえて送信してください。