医師のみなさまへ

2024年2月28日

シンポジウム「先端的な医科学技術がもつ生命倫理の課題」のご案内(令和6年2月29日)

 技術の目覚ましい伸展により、多能性幹細胞を用いたヒト胚類似構造体の誘導や、受精卵へゲノム編集技術を適用する基礎研究が行われるようになり、遺伝性・先天性疾患のメカニズムの解明や予防・治療法の開発に期待が寄せられる一方で、「生命の萌芽」と位置付けられるヒトの受精卵についての定義を再検討する必要が生じてきています。仮に、将来これらの技術が臨床応用されるとどのような課題があるのかについて、国や一部の専門家だけでなく、広く社会の中で検討しておくことが重要です。
 本シンポジウムでは、世界をリードする最新研究に関する講演(2題)と、今から検討しておくべき倫理的・法的・社会的な課題をわかりやすく解説(1題)します。多くの方に生命倫理について興味をもっていただくこと、広い議論の場を設けることを目的に開催しますので、ぜひご参加ください。

シンポジウム詳細

主催 公益社団法人日本医師会
後援 内閣府
開催日時 2024年2月29日(木)17:00~19:00(※終了しています)
開催方法 オンライン開催(ライブ配信)

※アーカイブ配信は4月末をもって終了いたしました。

参加対象 医師、医療関係者、学生や関係者等で、生命倫理に関心のある方あるいはこれまで学ぶ機会の少なかった方
参加方法 ① 日本医師会Web研修システム
※医師の方で単位取得を希望される方

●日本医師会生涯教育制度
シンポジウム①~③を受講し確認テストに合格することにより、下記の単位を取得することができます。
【確認テスト解答期限:3月7日(木)】

  • 日本医師会生涯教育制度(CC3:1.5単位)
  • 日本専門医機構認定共通講習(医療倫理:1単位)

●事前参加申込み【12月開始】

申込はこちらから

(右の二次元コードからも、申込みいただけます)

  • 参加申込みはスマ-トフォン、パソコンで行うことができます。

当日は、パソコンで受講してください。スマ-トフォンで受講はできません。

② 日本医師会公式YouTubeチャンネル
※①以外の方

●オンライン ライブ配信

ライブ配信の視聴はこちら

(右の二次元コードからも、ご覧いただけます)

※事前参加申し込みは不要です。
※後日、アーカイブ配信(3月上旬から4月末予定)を行います。

参加費用 無料
概要・リーフレット シンポジウム概要・リーフレット

プログラム

プログラム

司会:渡辺 弘司(日本医師会常任理事)

開会挨拶
(17:00~17:05)
松本 吉郎(日本医師会会長)

シンポジウム

座長:永井 良三(自治医科大学学長)

※講演当日、講演資料が一部変更となる場合がございます。

講演資料(2月28日掲載)
シンポジウム①
(17:05~17:40)

「多能性幹細胞からヒト胚に類似した構造を誘導する研究の最新知見と展望」
 髙島 康弘(京都大学iPS細胞研究所未来生命科学開拓部門)

【要旨】iPS細胞に代表されるヒト多能性幹細胞を用いることでヒト胚に類似した構造体を誘導することが可能になった。究極的な臓器を作りだせる可能性が膨らむとともに新たな生命倫理問題も惹起している。世界的に研究が加速する本分野を概説する。

(4.2MB)
シンポジウム②
(17:40~18:15)

「受精卵へのゲノム編集遺伝子研究に関する世界的な取り組みや考え方」
 阿久津英憲(国立成育医療研究センター研究所再生医療センター)

【要旨】ゲノム編集技術が進展する中、2018年にゲノム編集ベビーが誕生。受精卵へのゲノム編集は遺伝病のリスクを低減する可能性があるが、科学的・医学的な憂慮事項はまだクリアされていない。国際的な議論で科学的ガバナンスの模索が進行中。受精卵の課題についても報告する。

(8.5MB)
シンポジウム③
(18:15~18:50)

「倫理的・法的・社会的な課題とその解決に向けて」
 神里 彩子(東京大学医科学研究所生命倫理研究分野)

【要旨】人の生殖に関わる新しい技術は、「生命」「親子」「家族」の概念、そして、これらを基盤とする社会に影響を及ぼし得るものである。そのため、新技術を社会としてどのように利用していくか議論が必要である。本報告では、議論が必要な課題を概観し、その解決に向けた道筋を考えたい。

(4.4MB)

意見交換(18:50~19:00)

参加者アンケート

参加された方は、アンケート(無記名)にご協力をお願いします。

※ご回答いただいた内容は、シンポジウムの振り返りにのみ使用いたします。

参加者アンケートはこちら

お問い合わせ

日本医師会医療技術課: