閉じる

平成27年(2015年)11月5日(木) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

大村特別栄誉教授のノーベル医学・生理学賞受賞に祝辞

日医定例記者会見 10月7日

定例記者会見

定例記者会見

 横倉会長は、北里大学の大村智特別栄誉教授が「寄生虫による感染症に対する新しい治療法の発見」によって、2015年のノーベル医学・生理学賞の受賞が決まったことに対して、祝辞を述べた。
 ノーベル医学・生理学賞の日本人の受賞は、1987年の利根川進米マサチューセッツ工科大学教授(受賞当時)、2012年の日医会員である山中伸弥iPS細胞研究所長に次いで3人目となる。
 大村教授の研究成果である、寄生虫病の治療薬「イベルメクチン」は、世界で年間3億人に使われており、アフリカや中南米の患者達を失明から救う特効薬になっている。わが国では、牛・豚・犬等の寄生虫の駆除に活用されており、今回はそれらが評価されての受賞となった。
 横倉会長は、「大村教授の受賞を祝うと共に、これまでの研究に対する姿勢に敬意を表したい」とした上で、日医の初代会長であり北里大学の母体となった北里研究所を設立した北里柴三郎氏を取り上げ、「北里柴三郎先生が蒔いた種が大きな花を咲かせたものであり、大変誇りに思う」と称賛した。
 更に、大村教授が、研究の成果に関する報道からのインタビューに対して、「少しでも人のため、世のためにとやってきたことが認めてもらえた」と答えていることに、横倉会長は、「まさしく人としての原点を堅持している姿に感銘を受けた」と述べた。
 また、横倉会長は、日医の活動として、「感染症危機管理対策室を設置して、エボラ出血熱・MERS・デング熱等の感染症への対応」「災害や紛争発生時の国際的に緊急人道支援活動を展開するAMDAと連携した復興支援」「基礎から臨床へ橋渡しする日本医師会治験促進センターでの医師主導治験」を行っていることを紹介。
 「今後、大村先生に続く後進が多数輩出できるよう研究者の環境を整備することも、日医の役割だと考えている。医学を志す後進の研究者も研究に励み、人類に多大な貢献をすることを願ってやまない」とした。

戻る

シェア

ページトップへ

閉じる