松原謙二副会長は1月29日、記者会見を行い、昨年12月以降から中国湖北省武漢市を中心に確認されている、新型コロナウイルスに関連した感染症に対しての日医の対応について説明した。
同副会長は、まず、横倉義武会長からの指示の下、この感染症に適切に対応して国内での感染拡大防止を図るため、会内に「新型コロナウイルス感染症対策本部」を設置し、1月28日に第1回目の会議を開催したことを明らかにした。
また、政府が新型コロナウイルス感染症を感染症法に基づく「指定感染症」(二類感染症相当)に位置付けることを閣議決定したことに触れ、「地域の医療機関には、管轄の自治体の保健所と連携し、入院設備等のある第二種感染症指定医療機関等に適切に患者を誘導してもらいたい」と述べた。
更に、これからは医療機関の中で感染症を拡大させないことが重要になると指摘。「発熱、咳、呼吸困難の症状があり、14日以内に新型コロナウイルス感染症の流行地域から渡航された方、もしくは、同ウイルス感染者と濃厚接触があった方は、いきなり医療機関を受診することはせず、必ず事前に最寄りの保健所や医療機関に電話で相談して欲しい」と呼び掛けた。
今後については、既に日本国内での同ウイルス感染症の患者が7例報告されていることから、引き続き厚生労働省と密に連携を図り、都道府県医師会、郡市区医師会に対して、文書や当会ホームページなどのさまざまな手段を用い、迅速な情報提供に努めていく考えを示した。
最後に、同副会長は会見に出席したマスコミに対し、武漢市からのツアー客を乗せたバスの運転手の方が感染したことを例に挙げ、「日本国内においても、いつ感染するか分からない状態にある。感染拡大防止のために、国民に対して正確な情報を速やかに提供して頂きたい」と協力を求めた。
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