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令和2年(2020年)3月31日(火) / 「日医君」だより / プレスリリース

日本医師会から国民の皆様へのお願い

 横倉義武会長は3月30日の緊急記者会見で、日医が「新型コロナウイルス感染拡大防止 推進月間」と位置付けた4月を迎えるに当たり、国民に対し、新型コロナウイルス感染症の現状を説明した上で、拡大防止に向けた更なる対応に理解を求めた。

 まず、横倉会長は、東京都を始めとした関東一円、大阪府、福岡県等において、週末の外出自粛の要請がなされたことに触れ、今後も引き続き不要不急の外出を控えるよう要望するとともに、「特に若い世代の方の感染者が増えており、海外で10代の感染者の死亡事例があったことから、若い世代でも安心できないことを知って欲しい」と述べるとともに、「今後、いつ緊急事態宣言が発令されてもおかしくない状況の中、国民の皆様には、感染拡大防止のために気を引き締めてより一層の対策をお願いしたい」とした。

 また、特に東京都において、先週後半から1日当たりの感染者数が増え、感染源が明らかでない感染者も多いことに危機感を表明。都内の感染症病床も瀬戸際の状況にあり、医療崩壊を防ぐためにも、国民には外出自粛を守るとともに、「密閉空間」「密集する場所」「近距離での密接な会話」を避けることや、手洗いの励行などの基本的な健康管理をしてもらいたいと改めて強調した。

 更に、今回の新型コロナウイルス感染症は、「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」に準じて行動することになっており、ワクチンも有効な治療薬も確立していないことから新型インフルエンザより状況は悪化していることを認識する必要があるとするとともに、医療従事者が安心して診療を行えるようにするためにもワクチン開発が急がれることから、3月27日には加藤勝信厚生労働大臣に、国家の非常事態対策として、審査の柔軟な対応及び開発に必要な財政支援が必要であることを要望したことを報告。

 同日に加藤厚労大臣に提出された、自民党の「国民医療を守る議員の会」が取りまとめた「新型コロナウイルス対策についての緊急提言」に関しても、その実現に向けて、日医として政府等に働き掛けていく考えを示した。

 その他、同会長は、感染経路が明らかでない事例が出ている中では、医師、医療従事者を始め、医療機関を受診する患者にも感染のリスクが常にある現状を踏まえ、感染リスクを避けるためにも、健康に不安がある場合は、受診歴のあるかかりつけの医療機関に電話等の情報通信機器を用いて相談の上、かかりつけ医の指示に従うことを要請。「その場合には、診療報酬できちんと手当てをすることが重要になる」とした。

新型コロナウイルス感染症の正しい理解のために【国民の皆様へ日本医師会からのメッセージ 】

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