大学紹介

京都府立医科大学

【教育】伝統と最新の手法による医学教育

京都府立医科大学 総合医療・医学教育学
教授 山脇 正永

先生

本学の理念は「世界トップレベルの医学を地域へ」であり、医学教育においてもこのミッションは実践されています。本学の特徴は144年の伝統に裏打ちされた臨床医学と基礎医学がバランス良く高いレベルを保っている点であり、医学教育にとっては最高の環境が整っています。本学のカリキュラムは、卒前6年間と卒後臨床研修の2年間の計8年間を一貫して計画・構成されており、医学者あるいは医療者としての医師のアウトカムと、それに必要な能力が明示されています。

本学では入学後1年次から実践能力の涵養を目指した教育体制が整備されており、教養科目、基礎・社会医学、臨床医学の分野が水平的及び垂直的に学習できる体制となっています。基礎・社会医学では、講義・実習に加えて4年次に8週間の研究配属期間を設けており、国内外での研究留学も行われています。臨床医学では、卒後の研修・診療に準じた環境で、計画的に患者と接する教育プログラムを作成しており、1年次からearly exposureとして患者エスコートなどが行われます。全員必修の地域実習は、本学において特に重点的に実施されている教育部分であり、地域医療機関のほか行政機関、介護施設、地域住民との懇談会等に学生が参画して、社会及び医療で必要となることの知識と経験を学習します。また、海外提携校である米国オクラホマ大学・英国リーズ大学とは臨床実習学生の交換留学を行っており、国際的な視野を身につけることができます。

平成27年にはわが国で8番目に医学教育分野別認証評価を受審し、医学教育について外部評価が行われました。受審結果をふまえて、本学の医学教育はさらに進化・深化していきます。

【研究】最先端の医学研究を古都から発信

京都府立医科大学 研究部長 松田 修

本学は、「世界トップレベルの医学を地域へ」をモットーに、基礎から臨床応用に至る多彩な研究を行っています。教員一人当たりの、科学研究費補助金の獲得金額が、全国の大学(762校)中で9~12位を維持しているという事実からもわかるように、研究のレベルは非常に高く、研究への意欲も並々ならぬものがあります。

研究内容の具体例を挙げますと、まず基礎的な研究として、体内時計の研究や上皮イオン輸送制御機構の研究、一次繊毛の機能異常に関する研究、脳神経系の発生に関する研究やストレス等に対する神経系の応答の研究、造血器腫瘍発症メカニズムの研究などが行われています。より応用的な研究としては、遺伝子発現調節化学予防法の開発、エピジェネティクスの化学制御による創薬研究、酸化ストレス関連疾患の分子標的治療の開発、機能分子のイメージングと機能制御技術の開発などが挙げられます。また、生活習慣病の発生をエンドポイントとしたコホート研究や医事法・生命倫理研究も行われています。

臨床的な研究では、超スマート社会を実現する在宅医療・介護における新規デバイスの開発、特発性大腿骨頭壊死症の疫学調査・診断基準・重症度分類の改訂を目指した大規模多施設研究、重症薬疹の眼後遺症に有効な新医療機器の開発、消化器がん患者の個別化による新たな治療法の開発、小児がんの後遺症なき治療法の開発、心筋梗塞・心不全・老化の克服を目指すミトコンドリア研究、拡散強調MRI技術の研究、アトピー性皮膚炎の病態における自然免疫と血小板の関与に関する研究などが行われています。

以上はほんの一部の例ですが、京都府立医科大学では長い伝統の上に最先端の多彩な研究を行い、常に世界に発信し続けています。

【学生生活】先生を身近に感じられる環境

京都府立医科大学 医学部 5年 阪本 真人

京都府立医科大学は、一人ひとりの先生との距離が近く、いろいろな先生方に仲良くしていただけます。実習の時、質問に伺ったことをきっかけとして、先生に食事や飲みに連れて行っていただくことも多いです。そういう場で先生とお話しすると、今自分たちが受けている講義が将来にどうつながっていくのか、先生ご自身の経験を踏まえて教えていただけるのでとても面白いです。学生主催の学園祭企画に対しても、先生方は嫌な顔一つせず協力してくださいました。学生に対して先生がオープンに接してくださる大学だと思います。

現在、僕は産婦人科で実習を受けています。病院にいらっしゃる患者さんとお話ししたり、患者さんの現在の病状と今後の治療についてどう進んでいくかカンファレンスで発表して、研修医の先生に見てもらったりしています。現場に出ると、患者さんが抱える症状は教科書通りではないと実感しました。先生方も、学生の今の段階から実際の患者さんを診ておくことが大事だということを意識して指導してくださいます。まだ自分の進路が明確に定まっているわけではありませんが、夏休み中にいろいろな病院の見学に行き、将来のことを考えていく予定です。

大学のキャンパスは、京都駅からの交通アクセスがとても良い場所にあります。僕はバスケット部に所属していますが、関西圏の部活の集まりが京都で開催されることも多く、大学を超えて同じ学年同士仲良くなることができました。また、キャンパスの目の前を鴨川が流れていて、昼休みに川べりで休憩している学生もいます。利便性が高くて、近くに自然を感じられる場所もあり、良い場所で学べていると感じている学生が多いと思います。

※医学生の学年は取材当時のものです。

 

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