医師のみなさまへ

2020年2月6日

第3回 生命(いのち)を見つめるフォト&エッセー 受賞作品
小学生の部【優秀賞】

「難聴を通して感謝を伝える」

臼杵 華(11歳)香川県

 私は、10か月のころに細菌性ずいまく炎にかかってしまい、その後遺症で耳が聞こえなくなりました。その後、1才の時に音を聞こえるようにするための「人工内耳」をつける手術を受けました。

 今も定期的に手術を受けた病院で、耳がどれだけ聞こえているか等の検査をしています。

 その病院では、沢山たくさんお世話になる事がありました。

 まず、「人工内耳」をつける手術をしてもらい、耳を聞こえるようにしてくれました。その後も、耳の事で沢山悩んだ時には良いアドバイスをしてくれたり、聴こえがさらに良くなるよう耳の機械の設定の変更をためしてくれています。そうやって助けてくれているので、私は、機械に対する悩みがありません。

 中には、見た目で機械をつける事を嫌がる子もいます。

 私は、それがすごく「嫌」だと思います。
なぜならば、私は人と違うことがかっこいいと思っているからです。

 「人工内耳」は、カバーを変えたりしてオシャレを楽しむことができます。これをつけていることによって、声をかけてきてくれる子もいます。逆に「人工内耳」をつけているのを見て「化け物みたい」と言った子もいますが、私は、そんな事は気になりません。むしろ楽しんでいます。

 このような経験を通して、感謝を伝えたい人たちがいます。それは、耳鼻科の先生や言語聴覚士の先生、そして私の学校の先生、大好きな友達です。このように私は、沢山の人に助けられてきました。みんなには、感謝の気持ちでいっぱいです。

 でも、私にとって一番感謝の気持ちを伝えたいのは、お母さんです。発音が上手うまくできるように、言葉のおくれがないように、お母さんが決してあきらめずに、私に訓練してくれました。お母さんが私のために、一生懸命音や言葉の訓練をしてくれたので、今の私のように、みんなと楽しく話せたり、みんなと変わらず困る事なく生活することができています。

 お母さん、いつも本当にありがとうございます。

 私を支えてくれている先生方、みなさん本当にありがとうございます。

 この感謝の気持ちを伝える作文を書いて、改めて感じた事は、「自分と同じような経験をした人」がいたら寄りそってあげられるような人に私はなりたいと思いました。私も助け支えてくれるみなさんのように、私もなりたいです。

第3回 受賞作品

受賞作品一覧

生命(いのち)を見つめるフォト&エッセー