
皆さんは、自分が将来「保健」に関わる仕事をすると考えたことはありますか?
「保健」という言葉に、皆さんはどんなイメージを持っていますか?
自分が将来「保健」に関わる仕事をすると、考えたことはありますか?
実は「保健」という言葉は、医師法の第1条にも登場しています。条文には、「医師は、医療及び保健指導を掌ることによつて公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする」とあります。医師の仕事は「国民の健康な生活を確保する」ことであり、そのために「医療」だけでなく「保健指導」にも取り組むべきであると書かれているのです。しかし医学部では、「保健」について学ぶ機会はあまり多くはありません。今回の特集では、そんな「保健」を取り上げます。
「保健」とは人が健康を守り保つことですが、それは個人の力だけでは実現できません。例えば、衛生状態が悪い国では、水の汚染や感染症の蔓延などが人々の健康を脅かすため、行政や医療職が主導的に動き、環境を改善する必要があります。衛生状態が改善されたら、今度は人々が定期的に健康診断や予防接種を受けることなどが目標になるでしょう。さらには、一人ひとりが健康に対する正しい知識を身につけ、健康づくりに取り組むことが目指されます。
これらは、人々の行動を専門職が支援することで、初めて達成されます。「保健」を実践するためには、市民の生活の場に医療者が出向き、働きかけることが求められるのです。医療機関で患者を「待つ」のではなく、市民の生活の場に「出て行く」、そんな医師の仕事の一側面を見てみましょう。



- No.44 2023.01
- No.43 2022.10
- No.42 2022.07
- No.41 2022.04
- No.40 2022.01
- No.39 2021.10
- No.38 2021.07
- No.37 2021.04
- No.36 2021.01
- No.35 2020.10
- No.34 2020.07
- No.33 2020.04
- No.32 2020.01
- No.31 2019.10
- No.30 2019.07
- No.29 2019.04
- No.28 2019.01
- No.27 2018.10
- No.26 2018.07
- No.25 2018.04
- No.24 2018.01
- No.23 2017.10
- No.22 2017.07
- No.21 2017.04
- No.20 2017.01
- No.19 2016.10
- No.18 2016.07
- No.17 2016.04
- No.16 2016.01
- No.15 2015.10
- No.14 2015.07
- No.13 2015.04
- No.12 2015.01
- No.11 2014.10
- No.10 2014.07
- No.9 2014.04
- No.8 2014.01
- No.7 2013.10
- No.6 2013.07
- No.5 2013.04
- No.4 2013.01
- No.3 2012.10
- No.2 2012.07
- No.1 2012.04

- 医師への軌跡:大久保 ゆかり先生
- Information:Autumn, 2016
- 特集:保健の視点 人々の健康な生活を支える
- 特集:様々な場面における保健活動の実際
- 特集:地域における健康づくりの取り組み
- 特集:職場における健康づくりの取り組み
- 特集:誰もが自分の健康を主体的に獲得できる世の中へ
- 医科歯科連携がひらく、これからの「健康」① 口腔疾患の全身状態への影響
- 同世代のリアリティー:文系研究者 編
- NEED TO KNOW:山形県寒河江市「無事かえる」支援事業の取り組み
- 地域医療ルポ:熊本県熊本市|おがた小児科・内科医院 緒方 健一先生
- 10年目のカルテ:泌尿器科 眞砂 俊彦医師
- 10年目のカルテ:腎臓内科 岩永 みずき医師
- 10年目のカルテ:腎移植外科 岡田 学医師
- 医師の働き方を考える:医師の多様な働き方を受け入れる公衆衛生という職場
- 医学教育の展望:住民・行政と共に地域の未来を考える
- 医師会の取り組み:平成28年熊本地震におけるJMATの活動
- 大学紹介:金沢大学
- 大学紹介:東京女子医科大学
- 大学紹介:滋賀医科大学
- 大学紹介:長崎大学
- 日本医科学生総合体育大会:東医体
- 日本医科学生総合体育大会:西医体
- グローバルに活躍する若手医師たち:日本医師会の若手医師支援
- 第4回医学生・日本医師会役員交流会 開催報告
- 医学生の交流ひろば:1
- 医学生の交流ひろば:2
- FACE to FACE:廣瀬 正明×榛原 梓園