医療系学生による、「理想の病院」をデザインする
合宿型ワークショップ
8/10 [wed]~12[fri]
Team Medics/コメニウス大学(スロバキア共和国) 医学部 2年 妹尾 優希
2016年8月10日~12日の3日間、英語で医療サポートを行う医学生有志団体 Team Medicsは、全国から医療系学生を募り、将来グローバルに活躍する医療者を育成する合宿、Summer Conference 2016(SC)を東京都八王子市高尾で開催しました。
今回が初となるSCの柱は、デザインシンキングという問題解決法を用いて「理想の病院」をデザインし最終日に発表することでした。そのためのプロセスの一環として、リーダーシップのワークショップ(WS)を行ったり、講義を通じて医療現場に触れる機会が設けられていました。
【デザインシンキング】デザインシンキングは、解決したいことに関わる「人間」を中心に置くことで深層部分の課題を発見し、解決策を考える手法として注目されています。
今回のターゲットである「病院」に関わる人には、患者さん以外にも医療従事者・病院経営者・保険者・行政等、多様な立場の人が含まれます。事前に行った様々なステークホルダーへのインタビューをチームで議論し、病院が抱える問題点を洗い出しました。意見の相違を討論する過程や講義を聴講することで生まれる刺激、新しい視点から得たインスピレーションをバネに、問題に対するクリエイティブな解決策を提案しました。
【グループのチームワーク】WSでは、4人程度のチームに分かれて作業をしました。この作業を効率良く進めるために最も重要で意外にも難しかったのは、チームの雰囲気作りでした。
そのために、初対面のチームメイト同士で「自分が生きていく上で譲れない価値観」について議論しました。親しい友人ともあまり話さない内容でしたが、他人の価値観や考え方について学ぶ貴重な機会になりました。この過程のおかげで、短い時間の中ですぐに打ち解け、お互いの距離を上手く取りつつ、一つの目標に向かって力を合わせることができたのだと感じています。
【講義】複数回にわたったWSの間には、6つの講義を通じて新たな視点を得る機会がありました。日本の保健政策やGlobal Health、医療保険、医療福祉向けロボットなど、普段、大学で学んでいる医学とは異なる医療に触れる機会となりました。一番印象に残っているのはMicrosoftの方による、AIと医療の関係についてのコメントです。「最終的な医療サポートというのは、ロボットがするものではなく、人間がします。人と人との関わり合いが最重要です。」という、人を助けるために現場で汗を流している方ならではの言葉だと感じました。
この3日間で学んだことを活かして、仲間と共に日本の医療を担っていきたいと思います。

Doctors’ Style ~医学生とドクターの交流~
11/26[sat]
Doctors’ Style
2016年11月26日にDoctors’ Style in 熊本を開催します。Doctors’Styleとは、全国で開催している、医学生とドクターが集まって楽しく交流する飲み会です。
今回の一次会では、主催者であり耳鼻科医である正木稔子先生がインタビュアーになり、様々なドクターに質問を投げかけます。「学生時代の過ごし方、何を考えていたの?」「どうしてその科に進みたいと思ったの?」「恋愛や結婚、子育てと仕事の両立はどうしてるの?」などなど。そして、皆さん気になっているであろう新たな専門医の仕組みや、留学について、現職の医師ならではの目線から説明するコーナーもあります。
楽しい雰囲気のなか、診療科や年齢や性別がまったく違うドクターたちに普段聞けないことや気になっていたことをどんどん聞けます。例えば、女性医師にキャリアや結婚・出産・子育てのことなどを直接聞けるチャンスです。普段から気になっていたこと全部、この機会に聞いてください!
一次会を終えてもまだ帰らないで!二次会では、もっとフランクな雰囲気のなかで話すことができます。もったいないことに、医学部は他学部に比べて、学生時代に現場で仕事をしている大人(ドクター)と話す機会が少ないんです。自分は将来、どんなドクターになりたいのだろうか。その像を具体的にすることで、人生はそこへ向かっていくと思います。ドクターとは、一生続けていく仕事。様々な未来像を思い描く余地がたくさんあります。学生時代にたくさんドクターに出会って、様々なスタイルを知って、自分に合った「ドクターズスタイル」を見つけてください。きっとその日から、ドクターとして働いていくことにワクワクしてきますよ。
【過去の企画】
・発展途上国で働いている女性医師から、現地 の医療について聞く会
・病を抱えた方の話を聞く会
どの企画も大好評で、「発展途上国で医療をしたいが、どうすればいいかわからない」と思っていた医学生が、Doctors’ Styleに参加していたドクターと話したことで、その気持ちが強まり、発展途上国での実習に参加する手配をしたこともあります。
皆さん、Doctors’ Styleに気軽に足を運んでみてください。きっと一度だけではなく、何度も来たくなりますよ。熊本でお待ちしています。
代表補佐 順天堂大学2年 岡本 賢
日時:2016年11月26日(土)18:00~
場所:熊本市内
参加費:医学生3500円、医師6000円




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- 医師への軌跡:大久保 ゆかり先生
- Information:Autumn, 2016
- 特集:保健の視点 人々の健康な生活を支える
- 特集:様々な場面における保健活動の実際
- 特集:地域における健康づくりの取り組み
- 特集:職場における健康づくりの取り組み
- 特集:誰もが自分の健康を主体的に獲得できる世の中へ
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- 同世代のリアリティー:文系研究者 編
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- 地域医療ルポ:熊本県熊本市|おがた小児科・内科医院 緒方 健一先生
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