大学紹介
長崎大学
【教育】地域性・国際性・人間性豊かに!
長崎大学 医学部医学科 先端医育センター
センター長 安武 亨
長崎大学では「1.豊かな人間性と高い倫理観を持ち、良好な人間関係を構築できること。2.医学・医療の基本的知識と技能を有し、チームの一員として診療に参加できること。3.医科学領域における課題探求・解決能力を有し、論理的思考ができること。」を卒業時の目標として掲げています。
平成28年度入学生からカリキュラム改訂を行い、90分授業であったものを60分授業としました。情報過多となりがちだった授業をコンパクトにして学習効果の向上と自主学習の促進を図っています。基礎医学教育では授業の時期を臓器別に揃えました。これにより、基礎医学の理解や興味が増すものと思われます。臨床医学教育ではブロック型をとり入れ、臓器別に集中して学び、すぐに試験に臨む授業へ意識を集中しやすいカリキュラムとしました。臨床実習はその期間を増やすとともに、充実化を図っています。また、地域医療教育を推進し、離島を含めた県内の医療機関を中心に医療・保健・福祉等の教育に力を入れています。学生からも人気の授業の一つです。地域では、地域包括ケアシステムにおける連携を見据えて、保健学科や薬学部、歯学部との共修、さらには長崎純心大学の福祉系学科との共修も行い、楽しく、多職種連携マインドを学んでいます。入試は一般枠の他に地域・一般研究医・国際保健医療・熱帯医学研究医枠があり、それぞれに適したプログラムを組んでいます。また、放射線障害に対する医療教育も行っています。医学英語など英語教育にも力を入れています。リサーチセミナーや医学ゼミ、高次臨床実習など選択制の授業も多く設けており、留学も推奨しています。Tablet端末を学生に配布し、ICTを活用した教育も行っております。このように長崎大学では地域性・国際性・人間性豊かな医師の育成を行い、学生も教員も楽しく学べる環境づくりを目指しています。
【研究】長崎から世界へ―特色ある研究
長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 医科薬理学分野
教授 有賀 純
長崎大学医学部は、1857年、オランダ海軍軍医ポンペ・ファン・メールデルフォールトが長崎医学伝習所で西洋医学教育を行ったのが始まりで、日本最古の医学部です。71年前には長崎への原子爆弾投下により長崎医科大学(当時)は壊滅状態となり、焼け野原から復興しました。また、長崎には多数の離島があり、交通の不便な土地が多く存在します。このような歴史や地理的環境のもと発展してきた長崎大学医学部は、特に、放射線医学 ・感染症・地域医療の分野において先端的研究を行ってきました。放射線医学の分野では、原爆後障害医療研究所(原研)と一体となり、原爆被爆後70年におよぶ被爆者の後障害の研究活動を行い、原発事故後のチェルノブイリ核実験場、福島などにおいては、国内外の大学、国際研究機関と幅広い連携の下、放射線健康リスク評価・管理を主とした教育研究拠点を形成し、放射線障害者の国際的調査や放射線災害に対する医療、健康管理活動を実施しています。感染症の分野では熱帯医学研究所(熱研)と連携した感染症研究、アジア・アフリカの教育研究拠点における熱帯病、新興感染症の研究とともに、プリオン病・炎症性希少疾患・感染制御分野における先端的研究を推進しています。地域医療の分野では、長崎地域特有の離島・へき地における医療、教育研究フィールドにおいて、高齢者の難治性疾患や障害、地域特異的疾患の遺伝的背景や環境に関する研究等、地域医療教育法の開発、地域疫学研究、地域医療情報に関する研究を推進しています。この他にも、がん・脳神経・不整脈・代謝疾患・膠原病・老化・リハビリテーション・看護分野などにおいても、特色のある研究があり、活発な研究発表、研究交流がなされています。このような研究活動を通して、地域医療やグローバルヘルスに貢献する多様な医師、医学研究者が養成されています。
【学生生活】地域医療の最先端で医学を学ぶ
長崎大学 医学部 4年 中川 惇
長崎大学医学部には担任制があります。学生5、6名のグループごとに1名、担任の先生が付きます。学校生活についてでも、プライベートなことについてでも、困ったときに何でも相談できるので、とても心強いです。1年に1回は担任の先生とグループのメンバーで食事に行くことになっています。担任の先生もグループのメンバーも1年ごとに変わるので、様々な話を聞ける機会になっています。
長崎県には離島が多く、地域医療の最先端の土地でもあります。5年次には1週間の「離島実習」があります。離島実習に行った先輩方の話によると、指導してくださる先生がとても熱心で、それまで離島での研修を考えていなかった学生が興味を持つようになる、ということもあるそうです。また、地域枠で入学した学生は、五島や対馬へ定期的に合宿に行ったり、地域医療学会に出席したりと、地域医療に触れる機会はさらに多いですね。
長崎大学は、教育の面でも生活の面でも面倒見がよい大学だと感じています。大学と同様に、大学病院も面倒見がよく、きめ細かい指導をしてもらえるということで、臨床研修マッチングの順位も高いんです。
1年生の4月の合宿で打ち解けて以来、同学年の学生同士の仲はかなり良いです。休みの日に友達同士でハウステンボスに行ったり、近場では浜口町で飲み会を開いたりしています。
長崎大学医学部は運動部の活動がとても熱心ですが、それ以外にもいろんな部活があります。僕は茶道部と写真部で活動しています。写真部で撮影した写真は、大学病院の廊下に飾られることもあるんですよ。


〒852-8102 長崎県長崎市坂本1丁目12番4号
095-819-7000



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- 医師への軌跡:大久保 ゆかり先生
- Information:Autumn, 2016
- 特集:保健の視点 人々の健康な生活を支える
- 特集:様々な場面における保健活動の実際
- 特集:地域における健康づくりの取り組み
- 特集:職場における健康づくりの取り組み
- 特集:誰もが自分の健康を主体的に獲得できる世の中へ
- 医科歯科連携がひらく、これからの「健康」① 口腔疾患の全身状態への影響
- 同世代のリアリティー:文系研究者 編
- NEED TO KNOW:山形県寒河江市「無事かえる」支援事業の取り組み
- 地域医療ルポ:熊本県熊本市|おがた小児科・内科医院 緒方 健一先生
- 10年目のカルテ:泌尿器科 眞砂 俊彦医師
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- 医師の働き方を考える:医師の多様な働き方を受け入れる公衆衛生という職場
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- 大学紹介:金沢大学
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- 日本医科学生総合体育大会:東医体
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